北九州市の沖あいで内閣府の男性職員が1月に遺体で見つかったことについて、海上保安庁は9月2日、「事件性はなかった」と発表した。韓国の釜山から日本にゴムボートで渡航しようとして、遭難したと判断。なぜ職員が冬の日本海をゴムボートで渡ろうとしたのかという肝心の点については「プライベートな理由」と公表しなかった。NHKニュースなどが報じた。
海上保安本部は2日、捜査の結果を発表し、ゴムボートや船外機は職員が自分で購入したもので、防犯カメラの映像や目撃情報などから、職員がほかの人物と接触した形跡がないことや、遺体からは争った形跡や薬物の反応などもなかったことから、漂流中に何らかの事故で水を飲んで溺れ死んだものと結論づけました。そして、ゴムボートで出航した職員の動機はプライベートなもので、事件性はなかったとして、捜査を終結したということです。
(NHKニュース『内閣府職員は溺死「事件性はなし」』より 2014/09/02 18:28)
1月18日、海上保安庁は北九州市若松区の防波堤沖を漂流するゴムボートに人影を発見。ボートはその後転覆したが、20日朝に防波堤下の海中で男性の遺体が見つかった。朝日新聞デジタルでは、男性が水死した経緯について、海上保安庁の発表を以下のように報じている。
男性の死因は水死。氷点下の環境で意識を失ってボート上で倒れ、ボートにかぶった海水を飲み込んだとみられるという。釜山をボートで出た後、対馬に至る海域で死亡したとみている。
(朝日新聞デジタル『内閣府職員死亡は「沖合で遭難」 事件性なし』より 2014/09/02 18:28)
男性は、韓国で本名や偽名を使いわけながら、ソウルや釜山に滞在。「アレックス・ポー」を名乗り、ゴムボートを購入していた。男性は、なぜ正規の出国手続きも取らず、韓国から極寒の対馬海峡を渡ろうとしたのか。日本政府がその謎を明らかにすることはなかった。
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