11月2日(月)発売号のAERA [アエラ](朝日新聞出版)では、「そのグローバル教育、間違ってませんか?」という大特集が組まれており、ちょっとグローバル志向で教育感度の高い親御さんが気になる情報が満載です!
私が編集長をつとめる ちょっとグローバル志向なママのための子育て情報サイトGlolea![グローリア]でも情報提供 & 編集長のインタビューで協力させていただきました。
グローバル教育という切り口で、子どもから社会人のグローバル教育を横串で斬り、日本の今を伝える大特集になっています。
■ グローバルでいく? 英語やめる? 受験する?
悩み始める小学3、4年生ママ達の葛藤とは
Glolea![グローリア]ではこれまでにも子どもの教育に関心の高いママに数多くの取材を行ってきましたが、確かに、小学3年生頃になると「グローバル? 受験?」の狭間で悩まれる親御さんが増えるようです。
特に、都内のでは、公立小学校から私立中学受験を目指す方々が8〜9割(!!)の地域もある中で、私達の子ども時代とは比べ物にならないくらい、私立受験が加熱しています。
そんな中、ママたちは...
- これまで続けてきた英語はどうする? 突然やめて意味が無いことにならないだろうか?
- 全ての習い事を辞めて、小学生の多感な時期に受験に全てシフトするのか?
- 受験するにしてもこれまで良しとされてきた名門私立等の教育は子どもの未来に通用する教育をしてるの?
- 私立の中学受験に英語が導入されはじめているけれど...今から"受験のための英語"をはじめる?
...etc.時代が大きく揺れ動く荒波の中で、多くの親御様が悩まれており、Glolea![グローリア]でも独自の取材にて小学生中学年のママ達の葛藤に向き合ってきました。
■ 英語力&グローバルコミュニケーション力&地球市民としてのメンタリティーは幼少期から丁寧に積み上げることが重要
様々な調査からGlolea![グローリア]が出した結論は、幼少期から丁寧に積み上げてきた英語力やグローバルコミュニケーション力は受験等...で一時中断したとしても消えてはなくならないということ。
キーワードは「幼少期から丁寧に積み重ねていく」ということに限るのではないかと思います。
例えば...一つの策として、
- 未就学児:プリスクール(英語幼稚園)
- 小学生:英語学童
- 未就学児〜小学生:親子留学(短期・中期・長期)
- ホームステイ(受け入れ含む)
...合わせて、学びの補助として英語教室・オンライン英会話...などを利用し、言語習得における臨界期・先入観や固定概念が形成される前...メンタルブロックも低い3〜7歳くらいまでに、
- 世界や英語との接点がある環境づくり
- 日本人であると共に地球市民のひとりとして世の中を捉える感性を育む
...ことが、一つの解決策になるとGlolea![グローリア]編集部では考えています。
幼少期から丁寧にマインドセット、コミュニケーション力、チャレンジする力、違いは楽しいし違うからこそ新しい気付きや学びがあるという感覚...を育むことで、子ども達は当たり前のように世界とつながり生きていく未来や夢を描いていくことでしょう。
■ 日本の英語教育だけで大丈夫?
全然足りないのです...
ちなみに...残念ながら、一般的な日本の教育では、小学校からの外国語活動から大学までの外国語授業を積算しても約700時間にしかならないため、実用的なレベルの英語運用能力を獲得できると言われる2000〜3000時間学習には遠く及ばず...。
現段階においては、公の教育に頼るばかりでは、世界とコミュニケーションをするための言語(≒英語)と素養をしっかりと身につけるレベルまで上げるのは非常に難しいという認識です。
■ 今や英語を使う約8割が日本人のようなノンネイティブスピーカー!
英語って本当に必要なの? という話は古今東西で言われてきましたが、今や世界の英語人口は約15億人!
日常的に英語を使う人の約8割がネイティブスピーカーでなく、日本人のようなノンネイティブです。現在、母語が共通でない人同士のコミュニケーション手段として使われる言語として英語が使われています。
一昔前の感覚の英語は欧米人とのコミュニケーションのためだったり、エリート教育の一貫で、一部の人のみが英語を使って仕事をするから不要という説もありました。しかし、今やこの時代においては世界とつながるために当たり前に備えておく一つのツール、世界とのコミュニケーションを諦めない人生のためのツールであるということを親世代は知って置く必要があります。
■ 英語だけしゃべることができればよいの?
コンテンツの核は日本のこと! 日本について知ることも重要
また、ただ英語ばかり話せてもしょうがありません。話すコンテンツが自分の中にあるかどうかが最も重要です。
自国の文化を深く知り慈しみ、違う文化も寛容に受け入れ理解し情報交換・共有・共働できる力、母語で考える力、様々なことを判断・理解・咀嚼するための基本的な学力を育むことも大切です。
■ 子どもが大人になる頃の世界はどうなっている?
世界とつながり仕事をするのが当たり前の時代に
グローバル社会・IT等の後押しで経済のボーダレス化が急速に進む中、日本人としかコミュニケーションせず、日本人だけ相手にしていれば仕事や経済がまわっていくという時代は終焉を迎えつつあります。
また、少子高齢化・人口大減少のダブルパンチで、今の子ども達が大人になる時代には、日本国内の『働く世代』自体が大きく不足していきます。
日本の今と世界の動きを見つめながら、教育・子育てとどのように向き合っていくのか。大きな課題ですが、これからのグローバル社会をど真ん中で生きる子ども達は、ハイレベルな英語運用能力&多様な文化への理解・寛容性&自国の文化への深い造詣が求められてくることは間違いありません。
今回のAERAで取り上げられた子育て特集の大きなテーマである中学受験。
中学受験をするにしても、しないにしても...
幼少期から丁寧に英語力&グローバルコミュニケーション力をつけることはこれからより一層重要度が高まっていくことでしょう。
だからといって、鼻息荒く英語! グローバル! ということではなく、子どもと共に楽しく、わくわくと! ポジティブに世界と繋がるイメージをもちながら。
やらされ感、強いられ感...ではなく、ジブンゴトとして捉える環境づくりやきっかけづくりをすることが、幼少期からの教育には大切なことです。
そして、子どもだけに「これからの時代に必要だから!」とやらせるのではなく、子ども達と共にママ・パパも世界を構成する一員として自分はどうありたいか、日本&世界の未来・持続可能な社会のあり方を語り合いながら、座学ばかりでなく、幼少期から実学としてのコミュニケーション経験と共に、その素養を家族みんなで穏やかに育んでいくことが重要であると考えています。
(本記事は Glolea![グローリア] 編集長連載の記事内容を一部改変して掲載しています。)