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1980年代を代表するSFコメディー映画『グレムリン』が、12月16日午後9時放送の日テレ系「金曜ロードショー」に登場する。その知られざるトリビアをご紹介しよう。
■映画『グレムリン』とは?
1984年に公開されて、世界的なヒット作となった『グレムリン』。主人公のビリー(ザック・ギャリガン)の家にやってくる不思議な生物「モグワイ」の愛らしさがよく知られている。クリスマスプレゼントとして、この生物を父親から受け取ったビリーは「ギズモ」という名で可愛がるが、飼育する上で「絶対に守らなければならない3つのルール」があった。
タブーを破ってしまった結果、怪物「グレムリン」が誕生。ビリーはギズモと共に立ち向かう……というあらすじだ。
街を破壊するグレムリンたちによるパニックの中で、ビリーの相棒として勇敢に立ち向かうギズモの姿は一服の清涼剤だ。実はギズモは上映開始から30分後には劇中から退場する予定だった。
■スピルバーグさんの英断「ギズモは主人公の仲間でいるべきだ」
劇中では、ギズモから分裂して生まれたモグワイ達がグレムリンへと変化するが、もともとの脚本ではギズモそのものがグレムリンになる予定だった。しかし、製作総指揮を務めたスティーブン・スピルバーグさんの判断は「ギズモは主人公の仲間でいるべき」というものだった。こうしてギズモは、グレムリンへの変身を免れたのだという。
アメリカのエンタメ誌「バラエティ」は、ジョー・ダンテ監督が6月16日にイベントで登壇した際の『グレムリン』に関する発言を報じている。「40年経ってもこの作品が人気なことに、私たちほど驚いている人はいないでしょう」とした上で、ダンテ監督は次のように振り返っていた。
「オリジナルの脚本では、ギズモは約30分後に悪いグレムリンに変わっていました。私たちはもう少し暗い映画にするつもりでした」
「でも、スティーブン・スピルバーグが知恵を絞って、ギズモは主人公の仲間でいるべきだと決めたんです。もし、当初の脚本通りに作っていたら、誰もこの映画を今ごろ覚えていなかったはずです。ギズモを加えたからこそ、違いが生まれました。ギズモなりのやり方で、この映画の主役を務めているんです」