シベリアに巨大な穴が出現した。出現の理由はまだわかっていない。
穴の深さは、まだ明らかになっていない。
ロシアの緊急対応省庁でヤマル半島を管轄する部署の広報担当者は、シベリアン・タイムズの取材に対し、「これは隕石ではないとわれわれは断言できる」と述べた上で、これ以上の詳細は不明だと語った。
新しいビデオ映像を見ると、穴の周囲の地面が瓦礫のようになっているのが見える。これはおそらく、この穴が作られる原因となったものの仕業だろう。この謎の穴は人がほとんど住んでいない場所にあり、周辺には植物が生い茂っている。
この穴の近くには天然ガス田があることから、地下でガスと塩と水が混ざり合って爆発が起こったために、穴が形成された可能性もある(ヤマル半島にはロシアで最大量の天然ガスが埋蔵されており、ロシアの巨大ガス企業ガスプロムによりガス田が最近建設された)。
一方、ニューサウスウェールズ大学の極域科学研究者クリス・フォグウィル博士は、この穴がピンゴの残骸である可能性を指摘している。
ピンゴとは、隆起した氷が土で覆われている場所のことで、北極や亜北極地域でしばしば見られる。ピンゴが相当大きくなった状態で内部の氷が溶けると、巨大な穴が作られる可能性があるのだ(ピンゴ地形とクレーターの形成についての日本語資料はこちら)。
「今まで見た画像から考える限り、これは周氷河地形(地中の水分が凍結や融解を繰り返すことによって形成される地形)的な特徴を持っているように見えるので、おそらく崩壊したピンゴだろう」と、フォグウィル氏は「シドニー・モーニング・ヘラルド」紙の取材に対して述べている。
穴を調査するために科学者チームが派遣されており、穴を調査し、周辺地域からサンプルを持ち帰ることになっている。
[Sara Gates(English) 日本語版:佐藤卓/ガリレオ]
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