2014年4月に行われた最初の投票から5カ月あまりも混乱が続いていたアフガニスタン大統領選は、アシュラフ・ガニ元財務相(写真右)が9月21日、新大統領に当選することで決着した。
決選投票で争っていたガニ氏とアブドラ・アブドラ元外相(写真左)は、双方が参加する「挙国一致政権」の枠組みを定めた合意文書に署名した。選挙管理委員会がガニ氏が新大統領に当選したことで、アブドラ氏が新設の「行政長官」に就くことが決まった。47NEWSなどが報じた。
アフガニスタン大統領選で、同国選挙管理委員会は21日、新大統領にアシュラフ・ガニ元財務相が決まったと発表した。ガニ氏とアブドラ・アブドラ元外相は同日、双方が参加して樹立する「挙国一致政権」の枠組みを定めた合意文書に署名した。アブドラ氏は首相職に相当する新設の「行政長官」に就く。
(47NEWS「アフガニスタン新大統領にガニ氏 挙国一致政権で合意」より 2014/09/21 22:41)
アフガニスタン大統領選は、4月5日の第1回目の投票を経て、6月14日にガニ氏とアブドラ氏の2人から選ぶ決選投票が行われた。暫定結果ではガニ氏が約100万票差を付けて勝利したが、アブドラ氏側が反発。不正疑惑が浮上したためアメリカの仲介で再集計が行われていた。
ガニ氏は最大民族パシュトゥン人なのに対し、アブドラ氏は母の出身民族で同国であり、2番目に多いタジク人が主要な支持基盤。このまま大統領が決まらなければ、国家が分裂する可能性すら懸念されていた。
2001年のタリバン政権崩壊後、約13年間にわたってアフガニスタンを率いたカルザイ大統領に代わり、ガニ氏とアブドラ氏は二人三脚で国家再建を目指すことになる。
■アフガン大統領選を巡る経緯
4月05日 大統領選の第一回投票
6月14日 大統領選の決選投票
7月07日 ガニ氏が過半数との暫定結果
7月12日 アブドラ氏の反発を受けて、全投票の再調査で合意
8月08日 アメリカのケリー国務長官の仲介で「挙国一致政府」を作ることで合意
9月20日 ガニ氏が大統領、アブドラ氏が行政長官で大筋合意
【関連記事】
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー
関連記事