フランス南部で6月23日に起こった、ジャーマンウィングス機の墜落事故について、フランスの検察当局は26日、「副操縦士は高度を下げる操作をした。飛行機を破壊する意図があったと分析できる」とした。飛行中の操縦室の音声を記録したボイスレコーダーの解析から判明した。副操縦士のアンドレアス・ルビッツ氏(27)は、操縦室を出た機長を締め出して、機体を意図的に降下させたと見られている。
ジャーマンウィングスによればルビッツ氏は2013年に入社。親会社のルフトハンザで研修を受け、630時間の飛行経験を積み、適正試験もすべてパスしていた。人柄は物静かで、グライダーとランニングが趣味だったという。
ただし、ルビッツ氏は数年前、訓練を一時中断しており、その理由は心理面の問題だったと見られている。
ルビッツ氏は数年前、訓練を一時中断したのは心理的な理由によるものだった、と友人に打ち明けていたようだ。これはこの友人の母親(氏名は明らかにされていない)が独紙フランクフルター・アルゲマイネに語ったものだ。この母親は「彼は燃え尽きたようにみえ、うつ状態だった」と述べた。
(独墜落機の副操縦士、物静かな男だった-149人を死の道連れか - WSJ 2015/03/27 10:08)
ドイツの検察当局はルビッツ氏の自宅と実家を捜索し、パソコンのハードディスクなどを押収。ウェブサイトの閲覧履歴や書き込みの分析を進め、事件との関連を探るという。