2013年4月17日、ニュージーランドで同性婚を認める法律が成立。その国会でモーリス・ウィリアムソン議員が、あるスピーチを行った。一部を訳した。
***
私の選挙区の聖職者にこう言われたんです。「同性婚を認める法案が通ったその日から、ゲイによる総攻撃が始まるだろう」と。ええと、ゲイの総攻撃って、なんなのかよくわかりません。
大勢のゲイたちがパーカランガ・ハイウェイを攻めてくるんでしょうか? それともガスかなにかが流れてきて、私たちを選挙区に閉じ込めてしまうんでしょうか?
カトリックの聖職者にも、私が不自然なものを支援していると批判されました。面白いですね。だって、一生独身、禁欲の誓いを立てた人がそう言うんです。まぁ、私には禁欲がどんなものかはよくわかりませんけどね。
永遠に地獄の業火で焼かれるだろう、とも言われました。間違いです。私は物理学の学位を持っています。自分の体重や体水分率を測って、熱力学の式で計算しました。もし5000度の火で焼かれたら、たった2.1秒で燃え尽きます。これはとてもじゃないけど永遠とは言えないですよね。
養子縁組についてひどい意見もありました。私には3人の素晴らしい養子がいます。養子縁組がどんなに素晴らしいか知っていますし、だから、そういう意見がくだらないものだとわかります。邪悪なイジメですよ。私は小学校の時から、イジメには屈しないと決めていますがね。
反対する人の多くは、法案が通ることで社会にどういう影響があるかに関心があり、心配しているんでしょう。その気持ちはわかります。自分の家族に起こるかもしれない「何か」が心配なんです。
繰り返しになりますが、言わせてください。
今、私たちがやろうとしていることは「愛し合う二人の結婚を認めよう」。ただそれだけです。
外国に核戦争をしかけるわけでも、農作物を一掃するウイルスをバラ撒こうとしているわけでもない。
お金のためでもない。単に、「愛し合う二人が結婚できるようにする」この法案の、どこが間違っているのか。だから、本当に理解できないんです。なんでこの法案に反対するのかが。自分と違う人を好きになれないのはわかります。それはかまいません。みんなそんなようなものです。
この法案に反対する人に私は約束しましょう。水も漏らさぬ約束です。
明日も太陽は昇るでしょうし、あなたのティーンエイジャーの娘はすべてを知ったような顔で反抗してくるでしょう。明日、住宅ローンが増えることはありませんし、皮膚病になったり、湿疹ができたりもしません。布団の中からカエルが現れたりもしません。明日も世界はいつものように回り続けます。だから、大騒ぎするのはやめましょう。この法案は関係がある人には素晴らしいものですが、関係ない人にはただ、今までどおりの人生が続くだけです。
最後になりますが、私のところに、この法案が干ばつを引き起こした、というメッセージが来たんです。この法案が干ばつの原因だと。ええと、私のTwitterアカウントをフォローしている方はご存知かもしれませんが、パクランガでは今朝、雨が降ったんですよ。
そしたら、今まで見たことがないくらい、大きな虹が見えたんです。ゲイ・レインボーが。
これは、しるしに違いありません。あなたがもし信じるならば、間違いなく、しるしです。
結びとして、この法案に関わる全ての人のために、聖書を引用させて下さい。旧約聖書の申命記、1章29節です。
「恐れることなかれ」。
【関連記事】
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー