同性愛を暴露され転落死 望まない"アウティング"に「想像力の欠如」の声も

この報道を受けて、人々はどう思ったのか。
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TOKYO, JAPAN - JULY 11: A man uses a smartphone on July 11, 2016 in Tokyo, Japan. Japanese messaging app provider LINE Corp., owned by South Korean portal Naver Corp., announced it has set the price of its initial public offering at 35 million shares at 3,300 yen apiece on Monday. The company expects to list on the New York Stock Exchange on July 14 and also on the Tokyo Stock Exchange on July 15. (Photo by Tomohiro Ohsumi/Getty Images)
Tomohiro Ohsumi via Getty Images

同性愛者であることを同級生に暴露された後、心身に不調を来して、建物から転落死した一橋大法科大学院生の男性(当時25)の両親が、大学と同級生に計300万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。8月5日に第1回口頭弁論があり、同級生と大学側は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。NHKなどが報じた。

訴状によると、男子学生は2015年4月、この同級生に恋愛感情を告白した。同級生は「気持ちには応じられないが友人関係は続ける」と答えたが、その後同級生10人でつくる無料メッセージアプリ「LINE」のグループに、「おれもうおまえがゲイであることを隠しておくのムリだ。ごめん」と投稿した。男子学生はこのメッセージに対し、「たとえそうだとして何かある?笑」などと返信したという。

男性はその後、同級生に会うと吐き気や動悸(どうき)がするようになった。心療内科に通うようになり、大学のハラスメント相談室に相談していたという。8月、授業中にパニック発作を起こして保健センターを訪れた後、大学内の建物のベランダを乗り越え転落死した。

遺族側は、「差別や偏見が多い現在の社会で、自らの意思に反して暴露され、不安や恐怖を受けた」と主張。大学も十分な対策を取らなかったと訴えている。男子学生の妹は「一瞬にして兄の人生を、家族の人生を変えられてしまいました。生前、兄が被告学生を訴えたいと言っていたので、本人の無念を晴らすために提訴しました」とコメントを読み上げた

■望まない「アウティング」によって、人生が変わった

2015年の渋谷区や世田谷区における同性パートナーシップの取り組みをきっかけに、日本でもLGBTなどの性的マイノリティへの関心は高まっているように見えたが、まだまだ社会の理解が進んでいないのが現状のようだ。

この裁判では、本人の了解を得ずに、公にしていない性的指向や性自認を暴露する「アウティング」が問題となっている。望まないアウティング行為によって、男子学生はこれまでの日常生活を送ることができなくなった。

この報道を受けて、人々はアウティングについてどう思ったのか。Twitter上では、様々な意見が挙がっている。以下にその一部を紹介する。