福島菊次郎氏が死去 報道写真家「表に出ないものを引っぱりだして、叩きつけてやりたい」

公害、祝島(山口県)の原発反対運動、震災後の福島などを取材し、問題点を訴えていました。
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長谷川三郎監督『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳』

報道写真家の福島菊次郎さんが9月24日、脳梗塞のため山口県柳井市の病院で死去した。94歳。本人の遺志で葬儀は行わない。47NEWSなどが報じた。

福島さんは1921年、山口県に生まれた。戦後、戦争孤児を撮影して救援物資集めの写真展を開いたのをきっかけに写真の道へ進んだ。

激痛に苦しむ被爆者の姿などを撮った写真集「ピカドン ある原爆被災者の記録」を1961年に発表。全共闘運動や、自衛隊、公害、祝島(山口県)の原発反対運動、震災後の福島などを取材し、問題点を訴えてきた。

2012年に公開された長谷川三郎監督によるドキュメンタリー映画『ニッポンの嘘~報道写真家 福島菊次郎90歳~』のなかで福島さんは、報道写真を撮る意味について「表に出ないものを引っぱりだして、叩きつけてやりたい」などと発言していた。