いじめ自殺、福島・飯舘村が子どもにメッセージ「必ず味方になってくれる人がいます。必ずです」

「遠慮したり、『無駄だ』などと思わずに、すぐに相談してください」(飯舘村教育委員会)
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時事通信社

福島県飯舘村教育委員会の中井田榮(なかいた・さかえ)教育長は、2月14日、村の公式サイトで、子供たちに向けて命の大切さを呼びかけるメッセージを掲載した。

福島県内では2017年に入って、須賀川市でいじめを苦に中学生が自殺する事件が発生、14日には南相馬市でも中学校の女子生徒が自殺していたことが報じられた。この女子生徒も、いじめを訴えていたという。

村のメッセージでは「みなさんを全力でサポートします。みなさんを全力で守ります」と発信している。

同村は、福島第一原発事故による全村避難が続いているが、3月末に一部の地域で避難が解除される。

村では2016年12月に福島県から横浜市に避難した中学生がいじめを苦に自殺した事件の際も同じように「みなさんも震災や原発事故を経験し、様々な苦労があったと思います(中略)『相談しても無駄だ』などと思わずに、すぐ相談して」メッセージを発信している。

メッセージ全文は以下の通り。

【飯舘村の子どもたちへ】

村内、村外の学校へ通っている飯舘村の子どもたちの皆さん、毎日元気に過ごしていますか。

みなさんも知っていると思いますが、今年に入り、福島県内で中学生が自死するという悲しい出来事が連続して起こってしまいました。みなさんは悩みを抱えていませんか。もし、悩んでいることがあったならば、すぐに家族や学校の先生、友達などに相談してください。遠慮したり、「無駄だ」などと思わずに、すぐに相談してください。

必ず味方になってくれる人がいます。必ずです。

もし、どうしても見つからなかったら、飯舘村教育委員会に連絡してください。みなさんを全力でサポートします。みなさんを全力で守ります。

ですから、絶対に自ら命を絶ったりしないでください! 絶対にです!

【保護者のみなさまへ】

県内での中学生の自死の報道を受けて、保護者のみなさまもさぞかし胸を痛めたことでしょう。そして、不安になったことでしょう。このようなことは、絶対になくさなければなりません。

そのためには、日頃からお子さんとコミュニケーションを密にし、何か変化や違和感を感じたときには、すぐに行動に起こすことが大切です。学校や同学年の保護者の方などに相談をしてみてください。

もし、避難先等で誰にも相談できなかったり、誰も手を差し伸べてくれなかったりした時には、遠慮なく飯舘村教育委員会にご連絡ください。お子さんのために、全力で取り組んで参ります。

みんなで力を合わせ、このような悲しい出来事をなくしましょう。

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