[モスクワ 26日 ロイター] - ロシアを訪問中のオランド仏大統領は26日、プーチン大統領と会談し、シリアでの空爆の効果を高めるため、過激派組織「イスラム国」とその他の反体制派勢力に関する情報を交換することで合意した。
ただ、ロシアが後ろ盾となっているシリアのアサド大統領の処遇については溝は埋まらず、対立を残したままとなった。
オランド氏は会談後、プーチン氏との共同会見で「テロリストやイスラム国のみに空爆を加え、テロと戦っている勢力は攻撃しないことが重要との認識で一致した」と説明。その上で「空爆の対象について、今後は情報を交換する」と述べた。
会談の冒頭で、オランド氏は「イスラム国は領地と軍隊、そして資源を有しており、われわれはこのテロリストに打撃を与えるため、大連合を形成しなければならない」と強調した。
これに対しプーチン氏は「共通の敵」と戦うため、フランス政府と連携する用意があると応じたが、アサド大統領とシリア政府はこの戦いで味方との立場を崩さなかった。
また、アサド大統領が将来、政治的な役割を担うことはないとするオランド氏とは対照的に、プーチン氏は「シリア大統領の運命はシリアの人々が決めること」と述べた。
両首脳はイスラム国の資金源を断つため、支配地域で石油輸送車への空爆を強化する必要性も強調した。
関連記事