エジプトで開かれている第27回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP27)で11月9日、日本が「本日の化石賞」を受賞した。
本日の化石賞とは、国際的な環境NGOネットワーク「気候行動ネットワーク(CAN)」が、気候変動対策に対して最も後ろ向きな国に、皮肉を込めて贈る不名誉な賞だ。
日本は過去にも受賞しており、COP25、COP26に続いて3回連続の受賞となった。
CANは今回の受賞理由について「日本は石油、ガス、石炭プロジェクトの世界最大の公的資金提供国で、2019年から2021年にかけて年間平均106億ドルを拠出した」と指摘。
さらに「(平均気温の上昇を産業革命前から1.5℃に抑えるという)目標達成には化石燃料への投資を止める必要があるという国際認識があるにも関わらず、日本政府は石炭火力発電所にアンモニアを使用するなど、誤った解決策を他国に輸出するための多大な努力を払っている。それは、石炭火力発電所の寿命を、2030年以後も延ばすことを意味する」と厳しく批判した。
また、CANは岸田首相がCOP27に参加しなかったことにも触れ「日本で間違った解決策を宣伝するのに忙しすぎたのでしょうか?」と痛烈に皮肉った。
CANは「世界中の弱いコミュニティが気候変動の影響に苦しんでいる年に、日本の財政は化石燃料プロジェクトに流れ込んでいる」と指摘。
「自ら排出した温室効果ガスによって引き起こされた損失と損害のために資金を提供するのではなく、むしろ破壊の原因になっている」との強い言葉で、受賞理由を説明した。
COP27の「本日の化石賞」トップバッターを飾ってしまった日本。CANによると、さらに7カ国が発表される予定だ。
3年連続の受賞となった日本。
CANは岸田首相がCOP27に参加しなかったことにも触れ「日本で間違った解決策を宣伝するのに忙しすぎたのでしょうか?」と痛烈に皮肉った。