ガードレールに激突して炎上するレーシングカーから、ドライバーが自ら脱出。九死に一生を得た。自動車レースの最高峰といわれる「F1」の一幕だ。
■クラッシュの衝撃で車体は真っ二つに
F1公式サイトによると、クラッシュが起きたのは11月29日に開かれた第15戦バーレーンGPの1周目。19番グリッドからスタートした「ハース」チームのフランス人ドライバー、ロマン・グロージャンさんの車が、他車と接触した後に、猛スピードでガードレールに激突。大きな火柱が上がった。
グロージャンさんの命が心配されたが、駆けつけたコース係員が消火活動を始めた直後、燃えさかる車から自ら脱出した。クラッシュの衝撃で車体は真っ二つになっていたという。
■両手の包帯を見せながら「まあまあ大丈夫です」
チームによると、グロージャンさんはヘリコプターでバーレーン国防軍病院に運ばれ、両手の火傷の治療を受け、一晩入院することになったという。
グロージャンさんは病院のベッドからInstagramに動画をアップした。両手に包帯を巻いた状態で「まあまあ大丈夫です」と、ファンに無事を伝えた。その上で、助かったのは、2018年からF1マシンに装備された安全装置「ハロ」のお陰だとして、以下のように話した。
「皆さん、こんにちは。私は無事だとお伝えしたいです。(両手の包帯を見せながら)まあまあ大丈夫です。皆さんのメッセージ、有り難うございます。私は数年前にはハロに否定的でしたが、これはF1に導入された最も偉大な物だと思います。これがなければ、今日、こうやって話すこともできなかったでしょう。サーキットの医療スタッフ、病院のスタッフの皆さんに感謝します。うまくいけば、すぐに皆さんにメッセージを書いて、今回起きたことをお伝えできると思います」