眠れない? 疲れやすい? その原因は食材かもしれません(画像)

うまく睡眠をとれない原因は、食べものだったのかもしれません。
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うまく眠れなかったり、疲れやすかったりしますか? 

もしかしたら、その原因は、食材かも……。

今回は、眠れなくなったり、眠くなったりする食材や、疲れやすくなる食材を紹介します。

食べかたを工夫すれば、疲労や睡眠トラブルの改善につながるかもしれません。

デスクで食べるサラダ・ランチ
igorr1/iStock/Thinkstock
「患者さんが、今、お昼にサラダを食べてきましたというと心配になります」ノースカロライナ州ダラムにある「デューク・ダイエット&フィットネスセンター」の栄養士、公衆衛生学修士、そして栄養指導者でもあるエリザベータ・ポリティーさんはいいます。

なぜでしょうか? サラダというと、レタスや千切りした人参の上にドレッシングをかけただけかもしれん。お皿に野菜ばかりをのせてタンパク質と炭水化物を食べないと、残りの一日を過ごすための十分なカロリーを得られません。

「200カロリー程度のブロッコリーとレタスしか食べていなければ、午後4時に空腹や疲労感を感じるのは当然です」ポリティーさんはいいます。サラダにかけるドレッシングが問題を大きくしている場合もあります。「サラダを食べるのはいいことと思っているかもしれませんが、砂糖の添加率が高いハニーマスタードやラズベリービネグレットソースのようなドレッシングをかけていたら、後でエネルギーが足りなくなるでしょう」。アメリカ栄養士会の広報でもある栄養士、マリサ・ムーアさんはいいます。

サラダを食べるなら……マッシュルーム、カリフラワー、ピーマン、そしてケールなどの葉野菜(非でんぷん質の野菜)に、鶏肉やひよこ豆などのタンパク質とキノアや枝豆などの炭水化物をトッピングして、エネルギーを燃焼させましょう。ドレッシングは、エキストラ・バージン・オリーブオイルに、レモン汁か酢を振りかけるといいでしょう。
ヨーグルトやチーズ
tacar/iStock/Thinkstock
残念ながら、疲労の原因は乳製品にあるかもしれません。若いころは問題なく消化できていましたが、年齢と共に乳製品 (チーズや乳清) に含まれるたんぱく質が消化しづらくなることがあります。疲労感はその代表的な症状です。

「少なくとも、50〜60%の患者さんが疲労感を訴えています。そのうちの20〜30%の患者さんは、乳製品を控えれば症状が改善するのではないかと思います」クリーブランド・クリニック統合医学センターの医学博士ライラ・ブレーク=ガムスさんは、そう語ります(その仕組みは、まだ完全に明らかにされていませんが、身体がタンパク質に対する免疫反応を誤って起こし、タンパク質が体内に入ると大量の抗体が作り出されるため、疲労感が伴うと考えられています)。通常、疲労以外の症状も伴いますが、胃腸に症状が出ないケースもあるとブレーク=ガムズさんは言います。そのため、食べものを疑う人はほとんどいないのです。「乳製品には、様々な食品に含まれています。また、乳製品ではないと思われている多くの加工食品に乳固形分やタンパク質が含まれているのです。例えば、キャラメル風味の食品には、大抵、乳製品の添加物が含まれています」

もし乳製品を食べた後にエネルギー不足を感じたら……エリミネーション・ダイエット(除去食)を行うことを医者さんと相談してください。これは、ブレーク=ガムスさんが患者さんに取り入れている治療法です。疲労の原因と疑われる食べ物を、普段の食事から取り除き、その後、その食品をときどき食べてみることで、障害を引き起こしている食品を特定するものです。\n
バナナかナッツ
CBCK-Christine/iStock/Thinkstock
バナナが筋肉痛を和らげるいわれるのには理由があります。バナナには、筋肉細胞の緩和を助けるミネラルのマグネシウムが豊富に含まれているからです。「夜はマグネシウムを処方して、患者さんの睡眠を促しています」と、ブレーク=ガムスさんはいいます。

マグネシウムは、他にどのような食品から摂取できるでしょうか? ナッツです。とくに、アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツはマグネシウムが豊富です。眠りを誘発する摂取量は、人によって個人差がありますが、元々マグネシウムが大きく不足している状態で摂取すると、感じやすいでしょう。

【補足】マグネシウム不足でなければ、バナナやナッツ自体は食べても問題ないはずです。マグネシウム不足の症状には (マグネシウム摂取量について研究した最新の国民健康栄養調査によると、全アメリカ人の半数近くが推奨する摂取水準に達していません)食欲不振、吐き気、疲労感があり、また、消化器疾患やセリアック病などのリスクも高くなります。
就寝前の食事
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食生活が乱れ、ときには就寝直前に食事を取ることがあるかもしれません。ですが、正しい食事が疲労回復にいたる深い眠りを助けるのと同様に、間違った食事は睡眠の質を低下させ、翌日の体調に影響を及ぼします。

肉、卵、乳製品のような酸性の食べものは、夜間に胃酸の逆流を引き起こすかもしれません。「就寝までの2時間以内に酸性の食べ物を食べると、それが胃の中に残り、胃食道性逆流を引き起こす可能性があります」ブレーク=ガムスさんは言います。「頻繁に胃酸が逆流するようであれば、就寝までの4時間以内に酸性の食品を食べるべきではありません」

どうしても寝る前に食事をしなければならない場合は……フルーツ、野菜、全粒、アーモンドなどのナッツ類といった、非酸性、つまりアルカリ性の食品にしてください。それならば、胃腸の障害で睡眠が妨げられることはありません。\n
糖質や脂質の多い食べもの
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超健康的な食生活にはマイナスの側面もあります。おやつを食べようとしても、うまく消化できない可能性があるからです。栄養士のポリティーさんによると「研究から、私たちの胃腸系は食べたものによって変化することが示唆されています。低脂肪、低糖の食品ばかり食べていると、砂糖や脂肪の消化を助ける胃液や酵素の分泌量がすぐに減り始めます」

それ自体が消化トラブルを引き起こす訳ではありません。ただ、後々(摂取可能な)エネルギー量も低下する可能性があるのです。あまり素晴らしいとはいえない食生活をしてきた場合よりも、その可能性は高いでしょう。ポリティーさんは、そのことを身をもって実感しています。栄養士である彼女の食生活は誰もが目指す内容ですが、時々、従業員の誕生日パーティーでケーキを1切れ食べてしまうと、「すぐに昼寝をしたくなるような気怠さを感じるのです」とポリティーさんはいいます。

おやつを食べるとしたら……おやつを一切食べるなとは誰もいいませんが、いつもより糖質や脂質の多いものを食べる際には、その後に襲ってくる睡魔を覚悟しておきましょう。\n

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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