さわやかな秋晴れの休日。
日ごろの疲れを癒しに、花を愛でるお散歩に出かけてみませんか?
花が次々と咲き乱れる春とは違い、秋はなんとなく花の印象の薄い季節。
しかし、この時期見ごろを迎えるのがコスモスです。
今回はコスモスの魅力と鑑賞のコツをご紹介します。
■まるで銀河のようなコスモス畑
コスモスは、漢字で書くと「秋桜」。色もピンク系ですし、なんとなく桜に似ていますよね。でも、桜の属するバラ科ではなく、キク科の花だということをご存知でしょうか。
原産地はメキシコで、ほとんどのものが、発芽〜開花〜結実〜枯死という一生を1年の間に終える一年草です。
英語で宇宙のことをコスモスといいます。一体花のコスモスとどういう共通点が……? と思うものですが、目の前に広がるコスモス畑は、まるで銀河のようです。背の高い茎から松葉のような細い葉が出て、その合間に花が咲くのが、銀河っぽさの秘密でしょうか。
■見る距離によって印象が変わる
遠くから見ると、濃いピンク、薄ピンク、そして白い花が点在して、点描画のようなコスモス畑。
近づくと、体は背丈の高いコスモスに埋もれてしまいます。コスモスは背の低いものでも40センチ、高いものでは1.5メートルほどと、人の背丈ほどの高さにもなるからです。花はまばらに咲いているので、近づいてうまく写真に撮るのは難しいのです。
結局写真はあきらめて、網膜にしっかり焼き付けてしまおうという気になってきます。
そんなつかみどころのなさもコスモスの魅力のひとつとです。
■コスモス畑の「音」にも耳を傾けて
さらに、コスモス畑を鑑賞するもうひとつのポイントは「音」です。
密生したコスモス畑に近づくと、足元からキリギリスやコオロギの音色が聞こえてきます。草むらの虫の音を聞きながら澄んだ青空を見上げるのは、秋ならではの楽しみです。
ピンク色のコスモスだけでも、色の濃いものや薄いもの、グラデーションになっているもの、八重の物などさまざまなので、よく見るととても面白いです。
さらに、オレンジ色のキバナコスモスや、茶色いチョコレートコスモスもあり、見飽きません。
さわやかな秋空の下で咲き誇るコスモス畑。
日常の疲れを忘れさせてくれそうな、癒しの風景です。
週末、あなたの街の近くのコスモス畑に遊びに行ってみませんか。
(気象予報士・ライター 今井明子)
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