バレリーナになりたい。ヒジャブをつけて踊るムスリムの少女、14歳の願い

ステファニー・ ケルロウはオーストラリア生まれの14歳。

ステファニー・ ケルロウはオーストラリア生まれの14歳。この少女は、クラウドファンディングでダンススクールの資金を集めている。

この間、こんな楽しい写真を撮ってみたよ。

ステファニー・ ケルロウに会いに行こう。彼女はオーストラリア、シドニー出身の14歳。多くの10代の女の子たちと同じように、将来の夢はプロのダンサーだ。

「シドニー・モーニング・ヘラルド」紙によると、ケルロウは2歳のときにダンスを始めた。6年前に、両親と、2人の兄弟とともにイスラム教に改宗してからは、バレエを辞めなくてはいけないのでは…と感じているという。シドニー南西部の郊外に住む彼女は、ヒジャブをつけたままダンスのレッスンをしてくれるスクール」がないと語る。

ケルロウさんは2月3日、世界で初めてヒジャブをつけたまま踊るバレリーナになるための取り組みを始めた。バレエスクールに1年間通うために必要なレッスン料、その他の経費を集めることをを目的とした「LaunchGood」(ローンチ・グッド)のキャンペーンを開始したのだ。

しかし、彼女の究極の目的は、クラウドファンディングによるレッスン料にとどまらない壮大なものだという。ケルロウは、自身の経験を生かして、最終的には様々な宗教、人種、背景を持つ子どもや10代の若者の夢に応えられるパフォーマンス・アートの学校を開きたいと思っている。

「この学校には、特定の宗教に向けた特別なプログラムがあって、隔離されたコミュニティから来た若者グループをサポートします」と、ケルロウは自身のキャンペーンを説明し、「将来世代のために素晴らしいパフォーマンス・アートや、独創性によって自らを表現し、他の人を癒せる機会を提供できればと思っています」と語った。

ケルロウは、「社会から切り離された若者、いろいろな宗教や人種の若者が自分を高めるきっかけがない」ことがきっかけでこのキャンペーンを始めたのだ。

もし夢が叶って、世界で初めてのムスリムのバレリーナになったら、「自分自身を信じ、夢を追い求めるたくさんの人に、インスピレーションを与えたい」という。

踊りは「ハラーム」(イスラムの禁止行為)と信じている厳格な信者などからは、ネット上で悪意のあるコメントを受けているが、彼女は決して目標を諦めていない。アフリカ系アメリカ人のバレリーナであるミケーラ・デプリンスやミスティ・コープランドのほか、ヒジャブをつけたUAEの重量上げ選手アンマ・アル・ハッダード、ヒジャブをつけたアメリカのキャスター、ノール・ティガーなど……それぞれの分野で「初めて」となった人たちに刺激を受けている。

シドニー郊外のバンクスタウンでパフォーマンス・アートの学校を開き、バレエ、武道、アボリジニーアートを現地のコミュニティで教えているケルロウの母親アルスもその一人だ。

「私にとってヒジャブはとても大切なものです。これは私自身の一部であり、私の大好きな美しい宗教の表れだからです」と、ケルロウはマシャブルに語った。

「カジュアルな格好をする権利が認められているのなら、ドレスアップする権利もあるはずです。私のヒジャブは創造主への敬愛の意を表していて、身体は覆われていますが私の精神、心、才能までは隠せません」。

ケルロウの情報は、LaunchGoodのFacebookページをみてほしい。自宅での練習風景の写真は彼女のInstagramで見られる。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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