「女性と知ってたら乗らなかった」乗客からの差別を告白したパイロットに、応援の声が溢れる

怒っているわけでも、傷ついたわけでもなく、悲しかった。
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Instagram
シャーロットさんのInstagramより

エンジンを失った飛行機を、無事に緊急着陸させて、多くの命を救った女性パイロットが話題になったばかり。

しかし、パイロットという、男性が圧倒的に多い職業に就く女性に対する偏見は、まだ残っているようだ。

イギリス人パイロットのシャーロットさんがTwitterに投稿した、男性乗客のコメントが物議を醸している。

「素敵なクルーと一緒に飛行したのですが、2人の男性乗客の発言に当惑しました。なぜこんなこと言わなきゃいけなかったのだろう、と思います。

『女性の運転手について、冗談は言わないんだけど』

『パイロットは君だったの?もし知っていたら、この飛行機に乗らなかったのに』

私は8000万ポンドのジェット機を飛ばせて、あなたは飛ばせないのですが」

シャーロットさんは、冗談に笑って対応したが、その後クルーの反応をみて疑問を感じたと綴る

「私はこの手の冗談には慣れています。だからプロとして、笑って『フライトを楽しみましたか』と尋ねました。でもその後で、クルーの1人がこの発言に憤っているのを見て、改めて思ったんです。どうして、こんな発言がまかり通っているんだろう」

「こういった態度こそが、女性たちを男性優位の職業から遠ざけ、女性を阻む壁を作る。こんな発言があってはいけない。パイロットには私のような女性もいれば、男性もいる。何の違いもありません」

「こういった発言を私が鵜呑みにしていたら、今の自分はいないと思います。私は怒っているわけではありません。傷ついたわけでもありません。こういった発言を女性にしてもいいと思っている人が今でもいるという事実に、悲しくなりました」

ツイートに対し、同じくパイロットとして働く男性や、娘がパイロットをしている父親、男性が多い職業に就く女性など、様々な立場の人がサポートするコメントを投稿した。

「私の娘です。これは週末の仕事用の飛行機で、普段は戦闘機を操縦しています。彼女は私の誇りです」

「シャーロットの考えに、心から同意するよ。私がこれまでに一緒に飛行した、最も腕が良くて才能のあるパイロットの何人かは女性だ。こんな時代遅れの考え方と偏見は、言った当人を悪く見せるだけだ。シャーロット、こんな発言を気にしなくていい」

「こんな写真で宣伝しているのに」

「去年受けた面接で、女性としてどうやって現場の男性に対応するのか聞かれました。10年以上構造エンジニアをしてきて初めて聞かれた」

「女性のパイロットが嫌だったら、降りて歩けばいい」

「私の妻はパイロットですが、毎回旅行客から『いいフライトだった』と言われているよ」

「こういう人たちは、女性医師が自分の命を救ってくれようとしているという状況に置かれたらどうするのだろう」

男性ばかりの職業に女性が参入するのに必要なのは、シャーロットのようなロールモデルが増えていくことだろう。パイロットに憧れる娘を持つ親は、シャーロットに感謝を綴る。

「こんな冗談を言われたことを、残念に思います。だけど私は、あなたが私の娘たちの素晴らしいお手本になってくれていることに感謝したい。

これは、初めての操縦席に座る、5歳の娘の写真です。女の子もパイロットになれるのかと尋ねて『学校に行ったらなれるよ』と言われた娘はこう答えました。『よかった!私、8月から幼稚園に行くから!』」