古典的名画に描かれた女性をスリムにしてみた(比較画像)

細くくびれたウエストに、シミひとつない艶やかな肌をした現代の「理想の」女性たちは、実生活で接する女性たちよりも、むしろプラスチック製のマネキンに近い。ローレン・ウェード氏は、この問題について人々に疑問を投げかけるため、有名な絵画の裸体像の助けを借りることにした。
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Lauren Wade / TakePart

現代の屋外広告や雑誌広告を飾る女性たちは、現実的にはほとんど実現不可能な、非常に特殊な「美しさの基準」に従った容姿を備えている。

細くくびれたウエストに、シミひとつない艶やかな肌をした現代の「理想の」女性たちは、実生活で接する女性たちよりも、むしろプラスチック製のマネキンに近い。ローレン・ウェード氏は、この問題について人々に疑問を投げかけるため、有名な絵画の裸体像の助けを借りることにした。

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アングルの1814年の作品『グランド・オダリスク』(横たわるオダリスク)を、ローレン・ウェード氏がリメイク

ニュースサイト「TakePart」でシニア・フォト・エディターを務めるウェード氏はこれまで、モデル画像のおなかをひっこめたり、あごの線を整えたり、目を大きくしたり、セルライト(脂肪のかたまり)を取り除いたり、あるときは頭部を丸ごと取り替えたりする作業を頻繁に見てきたという。そしてあるとき、もしティツィアーノラファエロのような巨匠が描いた裸体像の女神たちが、現代の女性と同じような社会的圧力を受けたとしたら一体どうなるのだろう、と思ったのだという。

古典名画の女神たちは、これまでの多くのファッションモデルたちと同様、フォトショップを使って加工された。その結果、「オダリスク」は「モデリスク」(モデル風)の女性に変身した。

原画の女神たちの自然な曲線や「余分な」肉を削ったり、引っ込めたりして整えていった結果、最終的にはラファエロの『三美神』たちは、ファッションブランド「マーク・ジェイコブス」のモデルたちのようになった。

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ラファエロによる1504~1505年の作品『三美神』を、ローレン・ウェード氏がリメイク

「フォトショップの『Liquify(ゆがみ)ツール』を使って、油性絵の具で丹念に描かれ、これまで最も祝福されてきた女性像たちの身体の曲線を削ったり、引き寄せたりしました。この行為には、神聖さを汚しているような雰囲気がありますが、実は、現代の美しさについての考え方にも、同じことが言えます」

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ティツィアーノ・ヴェチェッリオによる1544年の作品『エロスとともに描かれたダナエ』を、ローレン・ウェード氏がリメイク

上で紹介した驚くべきGIF画像たちは、われわれの美に対する感覚が、過去数百年の間にどんなに変化したかを示している。そして、現代の「美の標準」が、あまりにも極端であることに気づかせてくれる。「女性の美しい身体」という観点でいえば、われわれはいつだってボティッチェリの味方だ。

TakePartの記事では、ほかにもさまざまなフォトショップ加工された裸体像が紹介されているので、チェックしてみてほしい。

[Priscilla Frank(English)  日本語版:丸山佳伸、合原弘子/ガリレオ]

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