Facebookの過度の利用はカップルの関係に悪影響を与えるという研究結果が発表された。
ミズーリ大学のプレスリリースによると、Facebookを使い過ぎる人(研究者の解釈では、1時間に2回以上のペースでチェックする人)は、「Facebook上の内容が原因でカップル間の争いを起こしてしまう可能性が高い。こうした争いは、精神的浮気から肉体的浮気、さらに、破局、離婚までを含む悪い結果をもたらす可能性がある」という。研究論文は、学術専門誌『Journal of Cyberpsychology, Behavior and Social Networking』に近日掲載される予定だ。
ミズーリ大学ジャーナリズム科博士課程のラッセル・クレイトン氏は、ハワイ大学ヒロ校やセントメアリーズ大学(米テキサス州)の同僚とともに、18歳から82歳のFacebookユーザー205人について調査を行った(このうち79%がパートナーがいると自己申告している)。ソーシャルメディアの利用状況と、ソーシャルメディアの利用で現在または過去のパートナーとの間でもめ事が生じたことはあるかについてだ。
「パートナーがいる人がFacebookを利用する場合、ヘビーユーザーほどパートナーの行動をより厳しくチェックし、嫉妬心につながってしまうことが、これまでの研究で示されてきた」とクレイトン氏は述べている。「Facebookの利用を通じて生まれた嫉妬心は、過去のパートナーについての口論も引き起こしてしまう。さらにわれわれの研究から、Facebookのヘビーユーザーは、頻繁に他のユーザーにアクセスを繰り返し、その中には元のパートナーも含まれる傾向が明らかになった。こうしたことが、精神的・肉体的な浮気につながる可能性がある」
さらにクレイトン氏によると、「交際を始めてから3年以内の新しいカップルは、Facebookを利用する頻度が高いほど、関係が悪化してしまう傾向が高い」という。
「特にお互いについて学ぼうとしている段階の新しいカップルにとっては、Facebook利用頻度を適度で健全なレベルに抑えることは、争いを減らすうえで有益だ」とクレイトン氏は述べている。
Facebookと離婚とのつながりが指摘されたのは、今回が初めてではない。「Divorce-Online UK」(離婚プロセスを簡単にする英国のサービス)が行った2012年の調査によると、ソーシャルメディアは前年の離婚原因として3位だった。
[Ashley Reich(English) 日本語版:ガリレオ]
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