3万年前の裸婦像がポルノ? 検閲で削除したFacebookが謝罪

旧石器時代に作られた彫像「ヴィレンドルフのヴィーナス」
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Facebookは3月1日、旧石器時代に作られた彫像「ヴィレンドルフのヴィーナス」の画像を検閲で削除したことを謝罪した。

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「ヴィレンドルフのヴィーナス」
AFP/Getty Images

Facebookの広報担当者はAFP通信に対し、「私たちの会社の広告ポリシーでは、裸体や裸体を示唆するものを許していないが、彫像には例外が設けられている。そのため、この画像広告は承認されるべきだった」と説明した。「この間違いを謝罪する。広告主には問題の広告を承認すると伝えた」と述べたという。

■ヴィレンドルフのヴィーナスとは?

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ウィーン自然史博物館にある「ヴィレンドルフのヴィーナス」
AFP/Getty Images

ブリタニカ百科事典の公式サイトによると、「ヴィレンドルフのヴィーナス」は1908年に、オーストリアのヴィレンドルフ近郊で発見された。紀元前2万8000年から2万5000年前に作られたと見られている。

大きさは11.1cmと片手で持ち運べるサイズ。胸と尻と腹部を強調した形で女性の裸体をデフォルメして描いているのが特徴だ。

この彫像が問題になったのは2017年12月に、イタリアの芸術家ラウラ・ギアンダさんがFacebook上に投稿したことがきっかけだった。

画像が「危険なポルノ」として検閲で削除された後、ギアンダさんは「このような検閲は恥ずべきことで、抗議に値します」と反発。この像を展示するウィーン自然史博物館も「3万年間、彼女は衣服を着ていなかった。ヴィーナスは裸のままで良い」と、検閲を批判していた