米フェイスブック、訴えられる メッセージの読み取りに海外メディア賛否両論
2人のフェイスブックユーザー、マイケル・ハ―リーとマシュー・キャンベルは、2013年12月30日、フェイスブックがユーザーの同意なしにプライベートメッセージを読み取り、ユーザーのプライバシーを侵害したとして訴訟を起こした。
【フェイスブックやグーグルはどのように個人情報を入手し利用しているのか?】
ザ・ドロイド・ガイによれば、フェイスブックは広告会社がユーザーに適した広告を表示できるよう、その使用、その中身、そして個人情報を追跡していることで知られている。ほとんどのソーシャル・ネットワークのような、無料のサービス、たとえばemailプロバイダーや他のサービスは、広告や、ユーザーの行動を追跡し分析する能力により生み出される、その他の広告から得られる収益により、利益を生みだしているのだ。
フィナンシャル・タイムズ紙によると、この訴訟では、「フェイスブックメッセージをプライベートなものであるとユーザーに表示することにより、フェイスブック側はとりわけ有益な機会を得ることができる。なぜなら、コミュニケーションをする際に監視されていないと信じているユーザーは、コミュニケーションの中身が監視されているときには明かさないであろう事実を明かす可能性が高いからである。」との主張がされているようだ。
同紙によれば、ソーシャルネットワークサービスが、特定のユーザーを広告の対象とするためにプライベートメッセージからデータを集めることからに関して自身を弁護せねばならないのは、はじめてのことである。
グーグルが2004年にGmail広告を導入した際にも批判を受けたが、去年はまた新たな訴訟が起きた。グーグルは、メッセージのスキャンは自動化されており、中身を読む人物はいないと主張している。
【フェイスブックを擁護する声もある】
ハフィントンポストは、インターネットセキュリティーの専門家であるグラハム・クルーリーの次のような主張を紹介している。「フェイスブックが私たちのメッセージをスキャンするのは私たちの利益を最大化するためだ。もし、もしリンクをきちんとスキャンしたりチェックしたりしなければ、スパムやスキャン、そして蔓延する可能性のある悪質なソフトウェアにコンピューターを感染させてしまうようなURLのような非常に現実的なリスクが存在する。」
【私たちは個人情報に関して危機感がなさすぎるのだろうか?】
ザ・ドロイド・ガイは、私たちの個人情報に対する認識の甘さについても指摘している。Google Playのアプリの権限に関する承諾のシステムというのは、そのアプリをインストールする前やそのアプリをアップデートする前に、ユーザーにそのアプリがどれ程まで私たちのデータ等を知ることができるかということを伝えるためにあるものだ。だが、ほとんどのユーザーがその全てを読んでいるということはなさそうであり、ということは、もう既に私たちは会話を盗み聞きされていたり、アプリの権限を承諾することによって使用を追跡されていたりする可能性があるのである。
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