メドベージェワはなぜ、オーサーに師事することに決めたのか、本人が語った理由(全文)

ロシア人コーチとの間にあったとされる確執とは?
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平昌オリンピックで演技を終え、トゥトベリーゼ氏(上)と抱き合うメドベージェワ選手(右)とザギトワ選手
Damir Sagolj / Reuters

平昌オリンピックのフィギュアスケート女子で銀メダルを獲得したロシアのエフゲニア ・メドベージェワ選手(18)は5月7日、練習の拠点をカナダに移し、羽生結弦選手(23)のコーチを務めるブライアン・オーサー氏(56)に師事すると発表した。

メドベージェワ選手はこの日、ロシアフィギュアスケート連盟を通じて発表した声明の中で明らかにした。

メドベージェワ選手はモスクワにあるスポーツクラブ 「サンボ70」に所属。平昌オリンピックのフィギュアスケート女子で金メダルを獲得したアリーナ・ザギトワ選手(15)らとともに、エテリ・トゥトベリーゼ氏(44)の門下生だったが、彼女との師弟関係を解消した。

コーチ変更の理由について、メドベージェワ選手は詳細を明かしていないが、ロシアの国営メディア「RT」は、トゥトベリーゼ氏の話として、メドベージェワ選手が彼女に「本当にザギトワ選手をもう1年、ユースに留めることはできなかったのか」と要求したと報道。

これに対し、トゥトベリーゼ氏はメドベージェワ選手に「チャンスはどの選手にも平等にあるべきだ」と答えたといい、ザギトワ選手のオリンピック出場をめぐって師弟間で確執が生まれた可能性を示唆した。

コメント全文は以下の通り。

何よりもまず、エテリ・トゥトベリーゼ氏と、すべてのコーチ陣に感謝の気持ちを伝えたい。貴重な実り多い、時に困難なトレーニング、本当にありがとうございました。

そして、並外れたプロフェッショナルとも言うべき辛抱強さで、私を見守ってくださったことにも感謝しています。彼女たちのおかげで、私はフィギュアスケート人生を送ることができましたし、このように高いレベルの結果を出すことができ、誇りに思っています。

ここ数日間に飛び交っている情報について、説明したいと思います。私はこれからもサンボ70の所属のまま、ロシア代表として大会に出場します。ただ、コーチについてはカナダのブライアン・オーサー氏にお願いし、彼のもとで練習します。

そうすることの理由は、新しい可能性と別の練習方法を試したいことと、ロシアをもっと高いレベルに引き上げ続けるためです。

ご存知の通り、私はオリンピック後の3月8日、メディカルチェックのため、ドイツに行きました。そして練習の負荷を下げることを勧められ、トレーニングを丸々2カ月間休まざるをえませんでした。

エテリ・トゥトベリーゼ氏のグループの今後の発展と繁栄を願っております。私の11年間のスケート人生を支えてくださり、本当にありがとうございました。私はまだ小さい頃、ここにやって来たことを鮮明に覚えています。

そうです。時に厳しいトレーニングでしたが、コーチ陣が私を支え、育て、はっぱをかけてくれました。私はトゥトベリーゼ氏のもと、成長していきました。

彼女は私の成長にとって、とても貴重な貢献をしてくれました。それはスポーツ選手としてではなく、人間としてもです。

私は彼女から、人生の教訓をたくさん学びました。生涯忘れることはないでしょう。リンク「フルスターリヌィ」は幼少時代を過ごしました。困難で厳しいトレーニングの日々を感謝の念を持って記憶するでしょう。

そして、トゥトベリーゼ氏に学ぶ選手たちが、健康で辛抱強く、勤勉であることを願っております。ご存知の通り、フィギュアスケートは急速に発展しております。

時がたてば、誠実にトレーニングを続けることが、私たち双方にとって唯一のありうべき選択肢だったと理解される日が来ると希望しております。