しまわないことが大事! 防災グッズを収納するアイデアとは?

大事なことは「生活の中にとけ込ませ、使って買い足す習慣をどうつける」か。
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4月14日に起きた熊本地震。東日本大震災以降、久々の大規模地震であり、改めて地震の恐怖を感じた人も多かったのではないでしょうか。大きな地震があると高まるのが防災への意識。先日クックパッドニュースでは準備すべき防災グッズを紹介。今回はさらに防災グッズの常備について、防災に関する講演や講座を数多く手掛ける永田宏和さんに伺いました。

自宅避難を想定した防災グッズ

永田さんが紹介してくれたのは、大都市で地震が起こる際に想定される「自宅避難」のための防災グッズ。災害後、避難時に持ち運ばず、流通やライフラインが止まっているであろう自宅での約1週間を乗り越えるための生活アイテムでした。

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防災グッズを選ぶ際にポイントとなるのが「賞味・消費期限」。災害グッズは3〜5年の長期保存が叶う物もありますが、それだけですべての防災グッズはまかなえません。また保存期間の長さゆえ、非日常になりがち。気付けば期限を過ぎていた、などの無駄が生じる原因にも……。「防災グッズは日々使い、買い足す行為をくり返して備蓄をしましょう。そのため賞味・消費期限に気付ける仕組みや工夫が大事」と永田さん。一体どんな仕組みや工夫がよいのでしょうか?

賞味・消費期限に気付くための収納法

期限に気付くためには、意識せずとも見える・気付けるようにすることが大事。となると「どこにどうやってしまうか」がポイントになりそうです。今回は揃えた防災グッズの具体的な収納アイデアを考えてみました。

◆収納アイデア1:一ヶ所に集めて収納しない

すべての防災グッズを一ヶ所に集めて収納すると、そのエリアだけ開けずに忘れてしまうことも。また、分散させて置くことで、より多くのグッズを家の中に収納することができます。 この時にポイントは落ちてきて頭を直撃するのは危険なため、決して高い位置に置かないこと。そして落ちないように置くことでしょう。

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筆者の家で実践。食料の中でもレトルト食品などは普段からよく使うレンジの上の空きスペースに。落ちない様かごに入れて収納

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覗けば賞味期限がわかるように、マジックでパッケージに賞味期限を記入

◆収納アイデア2:キッチンやリビングのデットスペースを利用する

食料品の収納こそキッチンやリビングなどの生活導線に置くことがポイント。永田さんが実践していたのが、一番場所をとる飲料水の箱をキッチンなどのデットスペースに置いておくこと。倉庫や納戸ではなく、キッチンやリビング、廊下や階段下などのよく通る場所のデットスペースを活用することで目につく回数を増やし、活用に結びつけることができます。

注意点は、飲料水の箱は相当重いので基本は積み上げすぎないこと。人が普段通らないデッドスペースなどに限り2段重ねするなどのルールにしておくことが重要。

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大幅に場所をとるのが水。ダイニングテーブルの横のデットスペースに日付を書いて収納

◆収納アイデア3:アウトドアグッズと一緒に収納

登山や釣り、キャンプなどのアウトドアは災害時同様、ライフラインが途絶えた場所で行うことが多く、災害時と共通点も多いのです。簡易トイレや水で戻せる非常食などは、これまであまり生活で登場する機会はありませんでしたが、アウトドアシーンこそ活用できそうです。防災グッズとして収納するのではなく、アウトドアグッズと一緒に収納することで、忘れることなく使え、年に数回はチェックすることができそうです。

◆収納アイデア4:中身が見えるケースに入れる

忘れないためにも目に付くようにするのが大事。そのためには何が入っているか見える収納ケースを使うのがおすすめです。タンスや倉庫に置いていても扉を開けたり、部屋に入れば目に付くので意識が向けられます。おすすめは無印良品のポリプロピレン素材のストッカー。中身が見えすぎない透け感素材であるため、雑多感が出ずに上品に収納できます。また形がスリムなので、キッチンなどの無駄な隙間を活用しながら収納できるのもポイント。

◆収納アイデア5:スーツケースを利用

かさばるわりに、中身を入れずに置いておくことが多いスーツケース。スーツケースの中にサイズの小さな防災グッズを収納するのはどうでしょう?一年に何度かある旅行準備のタイミングに開けることで、グッズの消費期限に気付き普段から活用することができます。

◆収納アイデア6:車のトランクを活用

家の中と合わせて活用したら便利なのが車。簡易トイレは車で遠出した際のもしもの時でも活用できそう。

◆収納アイデア7:好みのデザインを探す

最近のアウトドアトレンドから、ランタンなどのグッズはオシャレなデザインも商品化されています。家の中にそのまま置いていても気にならないデザインのグッズを選んでみては?

大事なことは「生活の中にとけ込ませ、使って買い足す習慣をどうつける」か。ひとまとめにせず、普段からそのグッズが置いてある場所に少しだけ量を多く置いておくことがポイントのようでした。ただ、家のレイアウトや間取りなどの物理的な視点から現実的ではない場合も。まずは家の収納法を見直しつつ、上の7つのアイデアの中から出来る物を取り入れてみてはいかがでしょうか?


取材協力

NPO法人プラスアーツ 理事長 永田宏和さん

企画・プロデューサーとして国内外での防災教育普及に取り組み、防災イベントや防災に関する講演、講座の企画・運営を行う。また企業の防災アドバイザーを数多く務める。主な企画・プロデュースの仕事に、楽しみながら学ぶ新しい形の防災訓練プログラム「イザ!カエルキャラバン!」(2005年~)などがある。『第6回21世紀のまちづくり賞・社会活動賞』受賞。『第1回まちづくり法人国土交通大臣賞【まちの安全・快適化部門】』受賞。今年8月ポプラ社より新刊が発売予定。

NPO法人プラスアーツHP:http://www.plus-arts.net/

クックパッド編集部

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