エチオピアの首都アディスアベバ郊外にあるごみ廃棄場で3月12日、巨大なごみの山が崩壊した。ロイター通信によると、死者数は少なくとも65人に達した。負傷者も数十人に上っており、崩壊したごみ山の下にはまだ人が埋まっているとみられている。
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事故が起きたのは国内最大の「コシェ廃棄場」(約30万平方メートル)で、生活のためにごみの中から売れるものを回収していた人や、ごみ山の中に住んでいた人たちが巻き込まれたとみられる。AFP通信によると、廃棄場の付近には300人余りの不法住民がいた模様で、子どもを含む一家全員が生き埋めになった世帯もあるという。
ごみ山の上ではバイオガス工場の建設が進行中だったといい、不法住民らは地ならしの作業によって山が圧迫され、崩壊の引き金になったのではないかと指摘している。
CBSニュースによると、アディスアベバでは毎年30万トンのごみが排出されており、そのほとんどが「コシェ廃棄場」に運ばれていた。スペース不足のため2010年ごろに集積が中断されたが、新しい廃棄場が周辺住民たちの反対で稼働できず、ふたたびごみが運び込まれるようになった。
この事故を受けて、アディスアベバ市長は「廃棄場に住んでいた不法住民を移転させる」と述べた。