色覚異常のアーティストが、カラフルに世界が見えるサングラスをかけて作品を作ってみたら...(画像)

色覚異常の人の多くは、部分的なものにすぎない。
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色覚異常の人の多くは、部分的なものにすぎない。

色覚異常の人から見ると、世界は灰色でぼんやりしている。色によっては、紫と青のように色が識別できない場合もある。想像してみて欲しい。赤が茶色に見えて、夕焼けの色が見分けられなかったり、赤と緑の信号の色が白に見えたり、ピーナッツバターが緑に見えたり、ピンクが灰色に見える世界を。

世界では、およそ3億人もの人が色覚異常だ。男性では12人に1人(約8%)、女性では200人に1人(約0.5%)といわれる。でもそのほとんどは、色を見ること自体はできる、いわば部分的な色覚異常に過ぎない。ただ、識別できる色の範囲が狭いだけなのだ。

数十年もの間、色覚異常の人の補助となるサングラスは存在していた。こうしたサングラスは一般的に、ピンクか赤っぽい色の付いたレンズなので、かけると必然的に、赤やピンクのガラスを通して見ることになる。

しかし今は、高度な技術に裏付けされた色覚補正サングラスの「エンクロマ」が登場し、驚くべき成果をもたらしている。

色覚異常のアーティスト、ダニエル・アルシャムは、色覚異常が自分のアートに及ぼす影響と、エンクロマのサングラスが自分の作品をどのように劇的に変えたのかをドキュメンタリーにした映画を制作した。

アルシャムは長い間、灰色を好んできた。

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しかしこの色覚補正サングラスを使って以来、アルシャムはフルカラーの作品を展示会で初めて発表した。

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「Daniel Arsham's In Colour Exhibition」は、エンクロマのサングラスを利用するようになって初めての展示会だった。

アルシャム氏は以下のように語った。

「色覚異常だからといって、ぼくは色が見えないわけじゃない。それは、特に照明が薄暗い状況や色の分布がお互いに近いものを見ている時に、色を区別できる範囲が劇的に狭くなってしまうということなんだ。

「ではこのサングラスのレンズが一体何をしているのかというと、色の分布通りに色をもっと分離できるように、違う方法で光を屈折させるということ。実際に色を矯正しているわけではなくて、もっと色々なものを読み込めるように、目に錯覚を起こさせているんだ」

エンクロマのCEOアンディ・シュミーダー氏は、ハフィントンポスト・オーストラリア版に以下のように語った。

「このグラスは特定の色の変化の度合いと彩度を高め、色の区別や濃淡、細部までの知覚力を向上させるのですが、色覚異常の人がもともと良く見えている色を歪めさせてしまうこともありません」

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この表は、2つのタイプの色覚異常の違いを示している。

このサングラスは色覚異常を矯正するものではないが、5人中4人の赤緑色盲の人にとって効果があることが明らかになっている。

「『子どもが学校でより自信を持てるようになった』なんていう話をご両親から聞きます。それは、子どもたちが社会科の地図の色がよく見えるようになったり、先生が赤や緑、紫のペンで板書する色の違いがわかるようになったり、青の代わりに紫で空を塗らなくなってクラスメイトに笑われることもなくなって、もっと楽しく絵を描けるようになったからなんです」と、シュミーダー氏は語った。

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左の虹は、多くの色覚異常の人々が見ているもの、右の虹は、この色覚補正サングラスで見たものだ。

あなたが色覚異常かどうか知るためには、3分であなたの色盲度を分析し、シンプルにオンラインでできるカラーチャートテストや石原テストがある。あなたも一度試してみては?

ハフィントンポスト・オーストラリア版より翻訳・加筆しました。

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▼画像集「色覚異常の人たちはどのように世界が見えているのか」が開きます

(スライドショーが見られない方はこちらへ)

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