ユニクロの限定正社員制度、給料面の待遇は?

ユニクロで地域正社員(限定正社員)の採用選考会が開始される。気になる年収はいかほどか。
Open Image Modal
The Uniqlo Co. logo is displayed on a screen at a store on 5th Avenue in New York, U.S., on Tuesday, Jan. 21, 2014. The Bloomberg Consumer Comfort Index, a survey which measures attitudes about the economy, is scheduled to be released on Jan. 23. Photograph: Victor J. Blue/Bloomberg via Getty Images
Bloomberg via Getty Images

「ユニクロ」を展開するファストリテイリングは5月20日、勤務地を限定して働く「地域正社員」の採用選考会を、全国6つの都市で開催すると発表した。開催地は札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡で、今後は各都道府県の県庁所在地でも行うという。佐賀新聞などが報じた。

現在働いているパートやアルバイトの登用に加え、社外からも地域正社員を募集し、社員の待遇改善や人材確保を目指す。(中略)

 

ファーストリテイリングは4月、国内のユニクロで働く約3万人のパートやアルバイトの多くを地域正社員に登用すると発表した。社内登用と社外募集を合わせて、新たに約1万6千人を地域正社員とする方針。

 

(佐賀新聞『6都市で地域正社員を募集』より 2014/05/20 18:33)

ファストリテイリングの導入した地域正社員制度は、一般的には「限定正社員」とも呼ばれる制度の一つで、勤務地や職種を限定した働き方だ。雇用契約の条件などは企業によって異なる。

ファストリテイリングでは、給与・ボーナスや各種手当、福利厚生面は正社員と同じだが、勤務時間の条件を外し、週20時間以上の短時間勤務も認めた。そのため、育児などでフルタイム勤務(週40時間)が難しい人でも、正社員として働けることになる。

では、給与面はどうか。

ファストリテイリングの地域正社員は「リージョン社員(R社員)」と呼ばれ、月給制だという。PRESIDENT Onlineは、R社員は年収ベースでは従来に比べて約10%以上あがるものの、転勤のある「ナショナル社員(N社員)」よりは低くなるとしており、55歳前後の正社員の平均年収が800万円(消費実態調査など)に達するのに対し、地域正社員の年収は半分以下に据え置かれる可能性もあると指摘している。

柳井会長兼社長は「いずれは販売員でも300~400万円の年収を提供し、長期間働けるようにする」と記者会見で述べている。年収300~400万円は非正社員よりも高いが、N社員に登用されなければ生涯にわたってこの年収が固定化される恐れもある。(中略)

 

ファストリの年収400万円(中略)という水準は、現在の正社員の30代前半の平均年収だ。つまり、地域限定社員は正社員であっても、いくら年齢を重ねても正社員(55歳年収800万円)の半分程度に据え置かれることを意味する。

 

(PRESIDENT Online『ユニクロ正社員、「N社員」と「R社員」の給与は天と地か』より 2014/05/19)

【関連記事】

関連記事