戦後70年の戦没者慰霊のためパラオを訪れている天皇、皇后両陛下は4月9日、太平洋戦争の激戦地となったペリリュー島で「西太平洋戦没者の碑」に献花して、平和への祈りを捧げた。
「西太平洋戦没者の碑」に供花し、アンガウル島に向かって黙礼される天皇、皇后両陛下=9日午前、パラオ・ペリリュー島[代表撮影]
「西太平洋戦没者の碑」を訪れ供花される天皇、皇后両陛下=9日午前、パラオ・ペリリュー島[代表撮影]
ヘリコプターでペリリュー島に到着された天皇、皇后両陛下=9日午前9時59分、パラオ・ペリリュー島
ペリリュー島では旧日本兵の守備隊1万人がほぼ全滅し、アメリカ兵も千数百人に上る犠牲者を出した。同島の南端にある「西太平洋戦没者の碑」は、パラオの島々や周辺の海などで亡くなった戦没者を慰霊するため、日本政府が1985年に建てたものだ。
NHKによると、この碑は日本の方角に向けられ「さきの大戦において、西太平洋の諸島及び海域で戦没した人々をしのび、平和への思いを込めてこの碑を建立する」と記されている。戦没者の遺族や、遺骨収集のためパラオを訪れる人たちのほとんどが、この慰霊碑に足を運び、線香や花を供えているという。
摂氏30度近い熱帯の暑さの中で、天皇陛下はアイランドフォーマルと呼ばれる開襟シャツの姿。厚生労働省の村木厚子事務次官の先導で、天皇、皇后両陛下はゆっくりと慰霊碑に進んだ。両陛下は、パラオでの戦闘に参加した元日本兵や犠牲者の遺族らも見守る中、日本から持参した白い菊の花束を慰霊碑の前に供えた。石碑の前で深く一礼した後、ペリリュー島の南10kmにあり、やはり旧日本兵がほぼ全滅したアンガウル島にも一礼した。
この後、両陛下はアメリカ軍上陸地点付近にあるアメリカ陸軍の慰霊碑にも供花するために島内をマイクロバスで移動した。
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