人気番組「エレンの部屋」、人種差別的な言動などが問題になり内部調査

人気トークショーは、働き手に取って有害な環境だったことがスタッフからの告発で明るみに出ていました

スタッフへの人種差別的な言動などが問題になっていたアメリカの人気トーク番組「エレンの部屋」が、職場環境について内部調査をしていることが明らかになった。Varietyなどが報じた。

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エレン・デジェネレス
NBC via Getty Images

番組をプロデュースするテレピクチャーズと配信元のワーナー・ブラザーズの幹部が番組のスタッフに送ったメモによると、ワーナー・ブラザーズの親会社であるワーナー・メディアと第三者企業が、撮影現場での経験について現スタッフと元スタッフに聞き取り調査をするという。

この件について、ワーナー・ブラザーズの広報担当者はコメントを発表していない。ハフポストUS版はワーナー・メディアにコメントを求めているが、まだ返信はない。

エレンの部屋は、エレン・デジェネレスが司会を務める人気トーク番組だ。デジェネレスの「優しさや親切さ」が番組の売りだが、働く側に取って有害な環境だったことが、ここ数カ月のスタッフからの告発で明るみに出ている。

3月末に新型コロナウイルスで撮影ができなくなった際、対応について番組の幹部からスタッフに連絡が何週間もなく、大幅な給与の引き下げだけが提示されたと数人のスタッフがVarietyに語った。

スタッフらは失業給付金の申請をすべきかどうかわからず、不安になったという。番組をデジェネレスの自宅で撮影するようになった後にも、会社が労働組合に属していない外部グループを雇ったため、これまで働いてきたスタッフの不安は増した。Varietyの記事が出る前に、スタッフには満額の給与が払われるようになった。

また7月の初めには、現スタッフの1人と元スタッフの10人が、職場で人種差別や恐怖を感じるような扱いを受けていたとBuzzFeedに語った。傷病休暇や忌引休暇を取ったために、解雇されたと証言した人もいた。

黒人女性の元スタッフは18カ月の在職期間中、人種差別的な発言や、先入観や偏見に基づく無意識の差別を何度も受けていたと話した。

批判や抗議はほとんどは、デジェネレス本人ではなくシニアの演出スタッフやマネジメント層に対するものだったが、スタッフのひとりは、デジェネレスに職場環境についての責任があると述べた。

この告発に対し、エグゼクティブ・プロデューサーのエド・グラヴィン、アンディ・ラスナー、マリー・コネリーは、「たとえ1人でも、制作メンバーがネガティブな経験をしたことを大変悲しく、そして申し訳なく感じています。これは私たちのあるべき姿でも目指す姿でも、エレンが私たちに求めている姿でもありません」BuzzFeedへのステートメントで述べた。

「エレンの部屋の日々の責任は、完全に私たちにあります。私たちはこの問題を真摯に受け止めます。世界中の人がそう感じているように、私たちはもっと良くならなければなりません。そのために全力で取り組み、改善します」

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。