注目の東京選挙区には20人が立候補し、5つの議席を争う大乱戦になっている。ネット解禁後、初めての大都会での選挙戦なだけに、立候補者の多くはツイッターやフェイスブックといったソーシャルメディアを駆使して戦いに挑む。その成果が問われるのは10日後だ。もっとも有効に活用したのはどの候補者になるのだろうか?
民主党の鈴木寛氏は、旧通産省を経て、慶応義塾大SFCの教官に。民主党政権では文部科学副大臣を務めた党きってのIT通。フォロワー数は11日現在で6000人を超え、IT企業やベンチャー企業でつくる新経済連盟の三木谷浩史楽天会長兼社長らがフェイスブックを通じて応援するほか、すずかんのすべてがわかる「公式アプリ」まである。
東浩紀さんら、ソーシャルで影響力を持つ人たちの応援ツイートも多い。
自民党公認の丸川珠代氏も、テレビアナウンサー出身なだけに、ツイッター、フェイスブックとネット対策は万全で、フォロワー数は11日現在で1500人超。ただ、ツイートの大半は行動報告の域を出ていない。
みんなの党の桐島ローランド氏は、知名度の高さからフォロワー数13000人を超える。ビジュアルを生かした「公式ユーチューブチャンネル」もツイッターには、母の桐島洋子さんが選挙戦をささえる様子がスタッフによってツイートされている。
先の都議選でも大躍進した共産党は「カクサン部」という、ゆるキャラが各種の政策について広報する部隊をつくり、ソーシャルメディアを通じた「拡散」を目指しているのはハフィントンポストで既報したが、同党公認の吉良佳子氏は、「『成長戦略』はブラック企業拡散政策です(怒)」など、ネットユーザーの関心をひくワーディングをちりばめたツイートを連発、急速にフォロワー数を増やしている。
ちなみに、東京選挙区の候補者の中で、ツイッターのフォロワー数で群を抜くのは無所属の山本太郎氏で、11日現在、20万人を超えている。
いっぽう、各政党の幹部たちも軒並みツイッターやフェイスブックのアカウントを開設してPRに余念がない。なかでも、安倍晋三首相は政治家としてのツイッターのフォロワー数は15万人を超え、党の公式ゲームアプリ「あべぴょん」のキャラクターになるなど、ネットの活用ぶりでは群を抜いている。
そんななか、滋味あふれるツイートをしているのが野田佳彦・元首相だ。首相経験者にしては良くも悪くも地味な存在で、菅氏や鳩山氏にくらべ、メディアや自民党による追及などでも取りざたされる回数は少ない。ツイッターを始めたものの、「フォロワー数334人は少なすぎる」と週刊誌に書かれたほどだ。その後、週刊誌の記事を受けてフォロワー数も増え、こんなツイートが。
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