第23回参議院議員通常選挙が4日、告示された。ハフィントンポスト日本版では、注目の選挙区で何が争点になっているかを探っていく。
まずは沖縄選挙区。各党の候補者が基地問題についてどんな選挙公約を展開しているかをみた。
沖縄タイムスの報道によると、沖縄選挙区で立候補を届け出たのは、届け出順に幸福実現党公認の新人の金城竜郎氏(49)、任意団体代表で新人の新島メリー氏(67)、自民党公認の新人で沖縄偕生会理事長の安里政晃氏(45)=公明推薦、沖縄社会大衆党委員長で現職の糸数慶子氏(65)=社民、共産、生活、みどり推薦=の各氏が立候補を届け出た。
民主党は、昨年の衆院選大敗の傷が癒えず、同選挙区での独自候補擁立を断念。比例代表での立候補が内定していた喜納昌吉県連代表も立候補を辞退している。
沖縄選挙区で最大の争点は憲法改正問題と米軍普天間飛行場移設問題だ。糸数氏と安里氏は、早くに支持母体を立ち上げ、県内各地で広く支持を訴えてきた。ここでは、米軍普天間飛行場の移設をめぐる基地問題について、代表的な立候補社の政策の違いをみてみたい。
具体的には、安里氏は自身のホームページで「私の政策」として、「普天間飛行場の危険性の除去と早期返還、県外移設を求め、固定化阻止に取り組む」「嘉手納以南の米軍基地の早期返還を求め、地域振興を図る」などと明記。自民党沖縄県連のローカルマニフェストは、米軍基地問題について、「基地は沖縄だけの問題ではない。本土も等しく負担すべきだ」としている。
自民党の選挙公約では、基地問題について、「『日米合意』に基づく普天間飛行場の名護市辺野古への移設を推進し、在日米軍再編を着実に進めます」としており、県外移設を明記している県連とは明らかに主張が異なるが、複数の報道では党本部は黙認の意向だ。
一方の糸数氏は、革新勢力が推す候補者としてより直裁的な表現を用いており、米軍普天間飛行場については「即時閉鎖を求め名護市辺野古の新基地建設をやめさせる」と明記。先月10日の立候補記者会見では、安里氏が政策に「県外移設」を盛り込んでいることについて、自らも従来から県外を主張してきたとし、「私はこれからも公約を守る。(選挙で)基地問題に向き合って議論するべきで、しっかりと争点にしたい」と述べている。
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