有権者は「いつ」誰に入れるか決める?期日前投票率の推移から考える

前回、2013年7月の参議院議員選挙はインターネットを利用した選挙運動が初めて可能になった選挙でした。
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2016年に入りました。

本年は参議院議員選挙が予定されています。

前回、2013年7月の参議院議員選挙はインターネットを利用した選挙運動が初めて可能になった選挙でした。

今回の参議院議員選挙は投票できる有権者の年齢層が18歳まで広がる初めての選挙となる予定です。

インターネットを利用した選挙運動には、

投票率向上が期待されましたが、

国政選挙、地方選挙ともに投票率が低下傾向にあります。

今年の参議院議員選挙における、

新たな有権者層の投票率がどのようになるのか気になります。

投票日当日に投票に行くことができない有権者には、

期日前投票という制度が用意されています。

そこで、今回は過去の参議院議員選挙における期日前投票制度の利用率について グラフ化をしました。

データ出所は総務省自治行政局選挙部 平成25年7月21日執行 参議院議員通常 選挙結果調*1からです。

データをグラフ化したものが下記になります。

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このグラフを見ると第20回から第23回参議院議員選挙まで、

期日前投票制度を利用している人の割合が増えていることがわかります。

直近の第23回参議院議員選挙では期日前投票者数は、

投票者数に対する比率で23.6%までになっています。

選挙投票日以前に投票する有権者の割合が増えているということは、

選挙投票日以前にどの政党、候補者に投票するのかを決めている有権者が増加傾向にあるとも言えそうです。

過去の調査結果を見ると、

投票した有権者の約半数は選挙の際に候補者が出揃った時期には、

誰に投票するのかは決めていることがわかります*2。

インターネットを活用した選挙運動が可能になりましたが、

通常時から有権者の声に耳を傾けた、

地道な活動が大切であるということが、

期日前投票の利用割合や有権者が投票先を決める時期等の調査結果から見えてきます。

今年の参議院議員選挙までの時間は限られていますが、

もう一度、選挙区内有権者の声に耳を傾け、

各種対策を練りなおしてみてはいかがでしょうか?

LLCつくばリスクマネジメント 代表社員

渡部秀成

1999年から公的機関、民間企業の大量テキストデータベース整備、検索システム構築、パテントマップ(特許情報)作成等、各国政治家発言、企業経営者発言、株式情報、有価証券報告書等のテキストマイニングに携わる。2011年東日本大震災時にTwitter上に書き込まれた200万件のツイート分析から風評被害対策の仕組みを体系化。

国内外の実験、論文等で明らかになっている、人の心理的・行動特性をベースにした多面的なソーシャルメディア分析を行い、現場で活用できるマニュアルに落としこむ作業まで行なっている。