長子はいつも人の面倒ばかり見ていて大変だ、と愚痴をこぼしているかもしれないけれど、実は最初に生まれた子供には、いいことだってたくさんある。
多くの研究が、生まれた順番が子供の発育に重要な役割を果たしているということを示している。どれだけ影響があるかはまだわかっていないが、下にまとめた研究結果を見てみると、長子に生まれることは決して損な役回りではなさそうだ。
1.年上の子供ほど頭がいい?
長子は年下の兄弟たちよりもIQ(知能指数)が高いという研究結果がある。ノルウェーの兄弟を調べた2007年の研究では、兄は弟より平均して2.3ポイントIQが高かった
この差は遺伝ではなく環境によるものだろうと、研究者たちは考えている。長子は弟や妹を教えることが多いため、記憶を維持しやすい。また家族が増えるにつれ、親は子供にかける時間が少なくなる。
「子供が一人増えると、一人一人に割ける知的なリソースが減る」と研究者は述べている。
2.責任感が強いかも
長子は、下の子のために道を切り開く存在だ。だから人生の早い時期に、責任を持つことを学ぶ。
3.出世する可能性が高い
長子は学校でよい成績を収めるだけではない。仕事でも成功する可能性が高い。
心理学者でニューヨーク大学の客員教授ベン・ダットナー教授によると、最初に生まれた子は、成果重視タイプで両親を喜ばせたいと思っている。また、長子は年下の兄弟たちの上に立ちたがる傾向があり、仕事では指導的役割を喜んで引き受ける、という研究結果もある。
さらに、両親は長子のことをより出来る子だと感じているという調査もある。
4.ルールに従う
長子はルールに従い、現状維持にこだわる傾向がある。
「最初に生まれた子は責任感が強く、負けず嫌いで、慣習を大切にする。一方、後から生まれた子たちは自分のオリジナリティをだす必要がある。そのため、いたずらっこだったり、協力的だったり、そして特に反抗的であることが多い」と、2003年に学術誌「Personality and Individual Differences」に掲載されたベルギーの研究は述べている。
5.より誠実かも
最初に生まれた子は、年下の兄弟よりわずかではあるが誠実で愛想がよく、おおらかな傾向にある、と2015年の研究は述べている。長期的な視点で見ると、役に立つ特徴だろう。
これをみると長子ばかりが優れているように見えるが、もちろん、下の子たちに好意的な研究結果もある。真ん中の子は交渉や妥協がうまくなる傾向があり、末っ子はクリエイティブで自立しているという。
ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。
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