エッフェル塔に風力発電、ホワイトハウスにソーラーパネル...エコ化する世界の名所

エッフェル塔に2機の風力発電機が設置された。この2機の発電量で1階の商業施設で使用される電力を相殺できると推定されている。ランドマークをエコ化する取組みは世界中で行われており、そのうちのいくつかご紹介する。
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UGE

2015年2月、パリのエッフェル塔に2機の風力発電機が設置された。

この2機は地上約120メートルの部分に設置され、年間1万キロワットアワーを発電すると期待されている。このプロジェクトに携わったアーバングリーンエナジー社によると、これはエッフェル塔1階にある商業施設で使用される電力を相殺できる量だという。

設置された風力発電機は「垂直軸風車」の一種であり、伝統的な形の「水平軸風車」とは別の種類だ。それぞれエッフェル塔の色に合わせた塗装が施されている。

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エッフェル塔に設置された垂直軸風車

エッフェル塔では、その他にもパビリオンの屋上にソーラーパネルを設置したりLED照明を導入したりして、エネルギー効率化の取り組みが進んでいる。

ランドマークを地球に優しい施設にしようという取組みは、エッフェル塔だけでなく世界中で行われている。そのうちのいくつかをご紹介しよう。

ホワイトハウス

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1979年、ジミー・カーター元大統領がホワイトハウス屋上にソーラーパネルを設置したが、1986年にロナルド・レーガン元大統領によって撤去された。その後20年以上の時を経て、2014年にバラク・オバマ大統領が再び設置した

また、あまり知られていないことだが、ジョージ・W・ブッシュ元大統領時代の2002年に、ホワイトハウス初の太陽光発電システムが導入されている。

バチカン市国

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2008年、バチカン市国にある収容人数6300人の建物「パウロ6世ホール」の屋根にソーラーパネルが設置された。

このソーラーパネルは、環境保護の取り組みを強化するよう呼びかけていた前教皇のベネディクト16世の時代に設置されたものだ。

2013年にベネディクト16世の後任となった教皇フランシスコも、地球温暖化が人為的なものであることを認め「浪費文化」をやめようと呼びかけている。

エンパイアステートビルディング

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ニューヨークの超高層ビル「エンパイアステートビル」は、エネルギー効率を改良するために2009年に建物自体の改修工事を含む大規模な改装を行った。その後、2011年にエコ建築認証である「LEEDゴールド認証」を獲得し、アメリカ国内でLEED認証を受けた最も高い高層ビルになった。

建物のエネルギー効率化に取り組むジョンソンコントロールズ社によると、改装工事でエンパイアステートビルのエネルギー消費量は38%削減されたと考えられており、アメリカ国内で最もエネルギー効率の良いオフィスビルの上位25%に入っている。

ドイツの国会議事堂

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ドイツの首都ベルリンにある国会議事堂は天井がガラス張りのドームになっていて、議場に自然光を採り込むことができる。また屋根には太陽光発電パネルが設置され、建物全体で節水のシステムを取り入れている。

その他にもバイオ燃料によるコジェネレーション(燃料を使って発電し、発電時に発生した熱を利用するシステム)を採用して、建物で使用する電力の80%と、熱量の90%をまかなっている

シドニー・オペラハウス

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オーストラリアの「シドニー・オペラハウス」は、エネルギー効率の良いエアコンや照明を導入している。他にも、海水を冷房システムに利用して年間1500万リットルもの飲料水を節約するなど、施設を持続可能な形で維持していくための取り組みを実施している。

コルコバードの巨大キリスト像

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リオデジャネイロにある有名な「コルコバードのキリスト像」は、2011年からLED電球を利用して明るく照らされている。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:丸山佳伸、合原弘子/ガリレオ]

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