エジプト大統領府は9月12日、8月14日に発令した非常事態宣言を、治安状況を理由に、2カ月間延長すると発表した。ロイターが伝えた。
暫定政権は先月14日、モルシ前大統領支持派の抗議デモに対する治安部隊の強制排除の後、全土に1カ月限定で宣言していた。しかし、その後もムルシ派のデモは継続。支持母体のイスラム組織「ムスリム同胞団」の大量逮捕も続いている。
大統領スポークスマンは延長について「現在の治安状況を踏まえた措置だ」と説明した。
首都カイロでは5日、イブラヒム内相の車列を狙った爆発があり、1人が死亡、警護要員や通行人ら少なくとも22人が負傷した。内相にけがはない。内相は犯行を「卑劣な暗殺の企てだ」と非難、内閣は「テロには鉄拳で臨む」との声明を発表した。
シナイ半島を拠点とするイスラム過激派組織Ansar Bayt al-Maqdisが8日に犯行声明を発表し、イスラム組織への弾圧に対する報復として、攻撃を拡大すると警告。エジプト軍は7日にシナイ半島北部で過激派に対する攻撃を開始し、衝突で少なくとも30人が死傷した。
また、シナイ半島のラファで、11日朝、軍の関連施設の前で、突然、車が爆発したのに続いて、近くの軍の検問所の前でも別の車が爆発した。
エジプトの国営通信によると2件の爆発で、少なくとも兵士6人が死亡、市民を含む17人がけがをしたということで、軍の報道官は「テロリストによる自爆攻撃だ」と話している。
関連記事