ニューヨークタイムズは6月にスノーデン氏が「NSA文書を漏洩した」と公言して以来、初めて彼とのインタビューを実現させた。
8月13日、同紙に簡単なQ&Aが、映画監督のLaura Poitras氏の長いプロフィールとともに掲載された。彼女はGlenn Greenwaldとともにスノーデン事件の中心にいたジャーナリストだった。これらの記事はPeter Maass記者によって書かれた。
スノーデン氏はインタビューの中で、なぜニューヨーク・タイムズやワシントンポストではなくPoitras氏やGreenwald記者に関心を持ったのかを説明している。
「9・11以降、米国の主要ニュース会社の多くは権力へのチェック機関としての役割を放棄した。ジャーナリズムの責任は政府の暴走に立ち向かうことなのに、高まるナショナリズムの中で愛国主義的でないと見なされ、マーケットから罰せられるのを恐れたからである。一企業の立場ではあり得る戦略だが、これらの組織に益となることは一般の人にとっては大きなコストになる」
スノーデン氏は「ジャーナリズムが監視から機密捜査情報を守る暗号化ツールにもっと馴染まないといけない」とも語っている。
「ニュースに関わる人たちの中に、インターネット上で送られる全ての暗号化されていないメッセージが、世界の謀報機関に送られていることを知らない人がいることを知って驚いた。今回の暴露事件を受けて、暗号化されないまま行われるジャーナリスト同士のやりとりは、言い訳できないほど無謀な行為であることが明白になるだろう」
この長い記事は、米国の監視システムを調査するという仕事のために空港で留め置かれて過ごしたことや、謀報機関からプライバシーを守るために彼女が使っている複雑なツールの詳細を伝えている。Maass記者はまた、Poitras氏とGreenwald記者の情報提供を受けていたガーディアン紙もその後ほとんど記事を出せていないと述べている。
ガーディアン紙が(スノーデン事件に関する)ベライゾン社についての最初の記事で2人が望むような速さで動かなかった時、Greenwald記者はどこかで入手した暗号化されたドラフトを別の出版社の同僚に送ったと述べた。彼は何でも公表するウェブサイトを作ることも考えて、それを「NSA Disclosures」と呼ぶことも考えた。しかし結局、ガーディアンは彼らの記事の先を行く結果となった。