エボラ出血熱に備え、イギリス本土への上陸を想定した大規模演習を実施

イギリス本土にエボラ出血熱のウイルスが上陸した場合に備えて、同国の関係各機関が参加する大規模な演習が行われた。
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イギリス本土にエボラ出血熱のウイルスが上陸した場合に備えて、同国の関係各機関が参加する大規模な演習が行われた。

8時間にわたって行われた今回の演習では、大勢の医療関係者が参加し、俳優たちがエボラ出血熱の症状を演じた。病院や救急隊、イングランド公衆衛生サービス(PHE:保険省に属する公衆衛生機関)の専門家とともに、関係省庁の大臣も、全国各地でそれぞれのシナリオに基いて行動した。その様子を写真で紹介していこう。

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イギリスのエボラ出血熱への準備を試す全国規模の演習において、ニューカッスルのロイヤルビクトリア病院に患者を運ぶノースイースト救急隊。

演習シナリオのひとつは、北東イングランドの街、ゲーツヘッドにあるショッピングセンターで倒れた人が、診察を受けた後、同市に近いニューカッスルのロイヤルヴィクトリア病院に隔離収容されたというものだった。

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イギリスのエボラ出血熱への準備を試す全国規模の演習において、ロイヤルヴィクトリア病院に搬送される患者。写真は保健省が公表したもの。以下同じ。

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患者の検体は、緊急検査のためウィルトシャー州のポートダウンにある政府の科学研究施設へ送られた。そして、エボラ出血熱の診断が確定すると、患者はロンドンのロイヤルフリー・ハムステッド病院へと移された。

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イギリスの「エボラ出血熱」上陸に備えた全国規模の演習に参加する、ロンドンのロイヤルフリー・ハムステッド病院のスタッフ。

また別のシナリオでは、最近西アフリカから帰国した患者が、流感の症状を訴えてロンドンのヒリンドン・ウォークインセンターを訪れたという設定だった(「ウォークインセンター」は、予約なしでいつでも来院できる診療所のこと)。

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ロンドン北西部アクスブリッジにあるヒリンドン診療所のスタッフ。

この場合も、血液検体がポートダウンへ送付され、エボラ出血熱と診断された後、患者はロイヤルフリー病院へ搬送された。またPHEは、この患者と接触歴のある人々の追跡調査も行った。

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演習が行われたヒリンドン診療所で撮影。

ジェレミー・ハント保健相は、この演習の一環として開かれた「COBRA(コブラ)委員会」の模擬会議の座長を務めた(COBRA委員会とは、緊急事態の際に招集され、首相ほか主要閣僚、国家保安部、警察のトップが参加する対策本部。内閣府ブリーフィングルーム(Cabinet Office Briefing Room A)を略して「COBRA」と呼ばれる)。

ハント保健相は、「これは非常に重要な演習であり、イギリスにエボラ熱患者が発生した場合にわれわれは十分な用意があると確信することができた」と述べた。

「われわれは、演習のうまくいった部分と改善を要する部分について、それぞれ評価を行う予定だ。この演習は、着々と準備が進められているエボラ出血熱に対する危機管理計画の、ほんの一部分にすぎない。この計画は、多種多様な病気やその他の緊急事態に備えて、われわれが日常的に実践している活動を基礎として築かれるものだ」

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[Jessica Elgot(English) 日本語版:水書健司/ガリレオ]

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