エベレストの山頂を目指していた、登山家の栗城史多(くりき・のぶかず)さん(35)が21日朝、エベレストのキャンプで亡くなっているのが見つかったと、ネパールの「ザ・ヒマラヤンタイムス」が報じた。ベースキャンプの担当者が電話で伝えたところによると、シェルパがキャンプで栗城さんが亡くなっているのを発見したという。死因は明らかになってない。
5月21日午後3時ごろ、公式フェイスブックページで次のように死亡が発表された。
栗城事務所の小林と申します。
このようなお知らせになり大変申し訳ございませんが、
エベレストで下山途中の栗城が遺体となり発見されました。
下山を始めた栗城が無線連絡に全く反応しなくなり、
暗い中で下から見て栗城のヘッドランプも見当たらないことから
キャンプ2近くの撮影隊が栗城のルートを登って捜索し、
先ほど低体温で息絶えた栗城を発見いたしました。
生きて帰ることを誓っておりましたのに、
このような結果になり大変申し訳ございません。
生きて帰るため執着しないと誓っておりましたのに、
最後に執着してしまったのかもしれません。
皆様へのご報告が遅くなりなりましたこと、
心よりお詫び申し上げます。
何m地点で発見されたかなど
これ以上の詳細が日本でわからず大変恐縮ですが、
またわかり次第お知らせ申し上げます。
これまで栗城を応援していただき、本当にありがとうございました。
栗城事務所 小林幸子
ボチボチトレック」のマネージングディレクター、ティカラム・グルング氏の話として、栗城さんは、7200メートル付近のキャンプ3で亡くなっていたという。
栗城さんのFacebookによると、日本時間の午前10時ごろ、「栗城中継班」からのメッセージとして、栗城さんの体調悪化を理由に、7400m地点から下山することになったと伝えていた。
栗城さんは、2009年以降、エベレスト登頂に7度挑み続け、2012年には両手、両足、鼻が重度の凍傷になり、右手親指以外の両手9本の指の先を失う困難に直面しながらも、エベレストの頂を目指していた。
日本時間午前0時ごろの投稿では、「今は、このエベレストを苦しみも困難も感じ、感謝しながら、登ってます」などと、Facebookに投稿していた。