ドラえもんが全米で放送へ ジャイアンが「ビッグG」、スネ夫が「スニーチ」になった理由とは?

人気テレビアニメ「ドラえもん」が、アメリカで放送される。キャラクターの呼び名や、「ひみつ道具」の名前も、アメリカ風に変更される。翻訳には、アメリカにローカライズするにあたり、創意工夫が必要だったという。
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TOKYO - MARCH 19: (L to R) Japanese Foreign Minister Masahiko Komura, Japanese popular cartoon characters Doraemon and Nobita-kun attend the Anime Ambassador inauguration ceremony at the Ministry of Foreign Affairs on March 19, 2008 in Tokyo, Japan. Doraemon, the fictional robotic cat, will be the first 'anime ambassador', and is intended to promote popular Japanese culture abroad. (Photo by Junko Kimura/Getty Images)
Junko Kimura via Getty Images

人気テレビアニメ「ドラえもん」が、2014年夏からアメリカで放送される。アメリカ向けの版権をもつテレビ朝日が、ディズニーと合意した。

アメリカでの放送では、のび太は「ノビー(Noby)」、どこでもドアは「エニーウェアドア(Anywhere Door)」など、キャラクターの呼び名や、ドラえもんが四次元ポケットから取り出す「ひみつ道具」の名前も、アメリカ風に変更されるという。47NEWSが報じた。

米国向けの販売権を持つテレビ朝日によると、チャンネル「ディズニーXD」で26話を放送。英語版の制作は、テレ朝や藤子・F・不二雄プロなどが米国のスタジオに委託する。現地の文化や習慣に合わせて、ドラえもんが出す道具や登場人物の呼称、ストーリーの一部を変える。

 

(『ドラえもん、今夏から全米放送へ 英語版は初、のび太は「ノビー」』より 2014/05/09 11:49)

ドラえもんは2013年、電子書籍としてアメリカで翻訳版が出されている。翻訳を担当したマット・アルトさんと依田寛子さんは、単に日本語版を翻訳するだけでなく、アメリカに合わせてローカライズを行った。作業にあたっては、キャラクター名の変更についても創意工夫が必要だったという。

「のび太」は英語だと女性っぽくなってしまう。それで「ノビー」に変更しました。また、スネ夫は、かたつむりを意味する「スネイル(snail)」に音がとても似ている。だから「スニーチ」にしました。よりスネオっぽくなったでしょ。

 

そして、ジャイアン。「ジャイアント(Giant)」という言葉には、ぼんやりした、とか、遅いという意味を持ちます。だから「ビッグG」でいくことにしました。

(THE JAPAN TIMES「Doraemon, the robot cat, gets your tongue」より 2014/05/01)

漫画では、キャラクターだけでなく「ひみつ道具」の名前も、英語の語感とダジャレが、うまく組み合わせて訳されている。タケコプターも「ホプター(hopter)」とされているが、軽く跳び越えるという意味の「hop」という単語を使い、場所から場所へ人々を連れて行くというニュアンスを出した。依田さんは、ひみつ道具リストをエクセルで作成して管理したところ、最終的には1500のアイテムがリストアップされたという。

ウォール・ストリート・ジャーナルなどによると、テレビでのキャラクターの呼び名やひみつ道具の名前の変更は、次のようになるという。

アメリカ版ドラえもん キャラクター名

・のび太(野比のび太):ノビー(Noby)

・ジャイアン(剛田武):ビッグG(Big G)

・スネ夫(骨川スネ夫):スニーチ(Sneech)

アメリカ版ドラえもん ひみつ道具などの名前

・どこでもドア:エニウェアドア(Anywhere Door)

・タケコプター:ホプター(hopter)

・どら焼き:ヤミーバンズ(yummy buns)

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