衆院厚生労働委員長の渡辺博道委員長(自民党)は6月12日、派遣法改正審議で委員室に入る際に民主党議員に入室を阻止された。民主党は事前に「委員長にとびかかる」などと書かれた文書を議員に配布。採決を阻止するよう指示していたとみられる。FNNニュースが報じた。
文章には、国会内の見取り図と「委員と動員」「総理大臣」には「ヤジ」るが「手を出さない」、「委員長入室阻止、控室に入らないように注意」、採決時には「委員長にとびかかるのは厚労委メンバーのみ」、「プラカードを掲げて叫ぶ」などと書かれている。
この日、同委員会では労働者派遣法改正案の審議が行われる予定だった。しかし、民主党議員らは同法案の審議と採決に反対。産経新聞によると、朝から国会内に若手議員らが集まり、委員室前の人員配置を書き込んだ図面を用意して対策を練っていた。山井和則元厚労政務官は「体を張ってがんばろう!」と気勢を上げていた。
この騒動で、渡辺委員長は全治2週間の頸椎(けいつい)捻挫を負い、携帯電話を紛失したと主張している。
民主党議員ともみ合った際に頸部を損傷したとする診断書を手に、記者団の質問に答える自民党のの渡辺博道衆院厚生労働委員会委員長(中央)=2015年06月12日午後、東京・国会内
一連の報道について、Twitter上には「ありえない」「組織的な実力行使ですか」などのコメントが出ている。国会議員は会期中は逮捕されないことをふまえ、「こんなに悪質でも不逮捕特権?」というコメントもあった。
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