稀勢の里、引退会見で“北斗の拳”のラオウに思いを寄せたか 「土俵人生に一片の悔いなし」

過去にはラオウの化粧まわしで土俵入りしたことも。
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引退会見の稀勢の里(左)と、ラオウ(ぴあMOOK「北斗の拳 ラオウ×ぴあ」より )
時事通信社/ぴあ

大相撲の第72代横綱・稀勢の里が1月16日、東京・両国国技館で引退会見を開いた。報道陣から現在の心境を問われた稀勢の里は、涙をこらえながら、ゆっくりと以下のように答えた。

「横綱として皆様の期待に沿えられないことは、非常に悔いが残りますが、私の土俵人生において一片の悔いもございません」

これは、稀勢の里が愛読している少年漫画「北斗の拳」の登場人物「ラオウ」の台詞を引いたのではないかとネット上で話題になっている。ラオウは最終決戦で、義弟のケンシロウに敗れるのだが、その際に「わが生涯に一片の悔いなし!!」と叫ぶのだった。

Twitter上では「ラオウを意識してなかなか粋なことを」「今場所は、死を覚悟したラオウのような悲壮な覚悟で臨んでいたのでは」などと様々な反応が出ている。

■過去にラオウの化粧まわしで土俵入りも

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漫画「北斗の拳」のラオウが描かれた新しい化粧まわしを前に撮影に応じる稀勢の里=2017年5月6日、東京都港区
時事通信社

稀勢の里は以前にも、ラオウが描かれた化粧まわしで土俵入りしたこともあった。

これは、2017年1月の横綱昇進の直後に、出版社の「コアミックス」から贈呈されたものだった。コアミックスは、「北斗の拳」のキャラクターでケンシロウ、ラオウ、トキの3パターンの図案を用意していたが、稀勢の里が選んだのはラオウだった。

まんたんウェブによると、稀勢の里は、自身の性格を考えてラオウを選び、「孤独で強いってイメージがありますし。存在感があるし、体もすごい!」と話していた。「理想的な力士像」をラオウに見いだしていたようだ。