ミスマッチDNA修復の最初の段階では、3つのタンパク質MutS、MutL、MutHがミスマッチを認識して、ミスマッチを含む鎖にニックを導入することで、その部位を除去できるようにする。これらのタンパク質をコードする遺伝子の異常は、大腸がんなどのヒト疾患の原因となっている。
R Fishelたちは今回、単一分子画像化法を利用して、ミスマッチを含むDNA上でのこれら3つのタンパク質の挙動を追跡した。その結果、これらのタンパク質がさまざまなスライディングクランプ複合体を形成して、一次元的な拡散を行ってミスマッチを突き止め、その部位から少し離れて両側にニックを入れる仕組みの概要が示された。
Nature539, 7630
2016年11月24日
原著論文:
doi:10.1038/nature20562
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