DJポリス(DJ警官)に警視総監賞を検討か

渋谷駅前のスクランブル交差点で、お祭り騒ぎのサポーターに対してユーモアあふれる誘導を行ったとして話題になっていたDJポリス(DJ警官)に、警視庁が警視総監賞を授与する方向で検討していることが明らかになった…
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サッカー日本代表がワールドカップ出場を決めた4日夜、渋谷駅前のスクランブル交差点で、お祭り騒ぎのサポーターに対してユーモアあふれる誘導を行ったとして話題になっていたDJポリス(DJ警官)に、警視庁が警視総監賞を授与する方向で検討していることが明らかになった。

DJポリス(DJ警官)は、交通規制が行われていた4日夜、「日本代表のように、サポーターの皆さんのチームワークを見せて下さい」「皆さんが怪我をしてしまってはワールドカップ日本代表も後味の悪いものになってしまいます。」「目の前の怖い顔をしているおまわりさんも、心の中ではワールドカップ出場を喜んでいるんです。」「皆さんも交通ルールとマナーは守りましょう、おまわりさんもこんな良き日に怒りたくはありません。」などのDJ誘導を行った。結果的に負傷者、逮捕者はゼロ。

産経ニュースはこのDJポリス(DJ警官)について下記のように報じている。

 隊員は第9機動隊「広報係」に所属。今年1月に庁内のアナウンス技術の競技会で優勝し、難関の「広報上級検定」にも合格した。ネット上などで評判となったソフトな口調は一般市民向けのバージョンで、現場の状況を見極め、アドリブを織り交ぜたという。

(産経ニュース「「DJポリス」に警視総監賞授与へ W杯出場決定後の渋谷でユーモア誘導 負傷者、逮捕者ゼロを評価」より。2013.6.7 18:47)

また、このDJポリス(DJ警官)のこれまでのアナウンス経歴については、東京新聞が下記のように報じている。

 昨年来、東京湾大華火(はなび)祭や浅草・酉(とり)の市、明治神宮初詣などの雑踏警備でアナウンスを担当。今年一月、警視庁の機動隊員がアナウンス技術を競う大会で優勝し、先月には機動隊員三千人のうち数人しかいない「広報上級検定」にも合格した。さまざまなイベントに臨機応変に対応するため、勤務後に二、三時間、練習する日もあるという。

(東京新聞「DJポリスは渋谷の司令塔 W杯切符の熱狂 機転でコントロール」より。)

ところで、警視総監賞はこれまでどのようなときに贈られてきたのだろうか。警視総監からの表彰については、警視庁警察表彰取扱規程に定められており、退職時に贈られる警察功績章、部署に対して贈られる賞状のほか、職員に対して贈られる賞詞、賞誉などの種類がある。また、それぞれの種類について、1級〜3級の位があり副賞も贈られる場合がある。警察職員に対して贈られる警視総監賞といえば、一般的には「賞詞」を指すことが多い。

「賞詞」とは、職員として多大の功労があると認められる者に対して行う表彰で、2008年の秋葉原での連続殺人現場では、非番で現場に居合わせて逮犯人を逮捕した警察官も、警視総監賞詞が授与されている。

雑踏の場で誘導アナウンスをされる警官の存在は、今回のDJポリス(DJ警官)によって知れ渡ることになったに違いない。DJポリス(DJ警官)の存在で、雑踏の場のイライラが、楽しみの場に変わるかもしれない。

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