デトロイトの豪華な廃墟:ギャラリー

デトロイトでは今でも、1800年代に建てられた住宅や、20世紀の有名な建築家がデザインした高層ビルを見て回ることができる。この街の建造物は幾層にも及ぶ歴史を教えてくれるが、危機にさらされてもいる。崩壊したり、壊されたりする建物も多いのだ。
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ウッドワード長老派教会。1908年建築

デトロイトでは今でも、1800年代に建てられた住宅や、20世紀の有名な建築家がデザインした高層ビルを見て回ることができる。この街の建造物は幾層にも及ぶ歴史を教えてくれるが、危機にさらされてもいる。崩壊したり、壊されたりする建物も多いのだ。

デトロイトでは、新しいビルの建設や再開発が続いているが、建築写真家のフィリップ・ジャーメイン氏は、20世紀初頭の建築に魅了されている。デトロイト美術館や、1929年に完成したガーディアンビルなど、いまだに豊かさを伝える建物と、今は廃墟と化したかつての壮大な建造物の両方に。

ジャーメイン氏はカナダ人だが、一族はデトロイト出身だ。曾祖父はデトロイトに住んでいた音楽家で、オーケストラのほか、自動車工場などを手がけた高名な建築家アルバート・カーンなどのために演奏していた。

ジャーメイン氏は5年前から、地元の歴史家の助けを借りて、デトロイトの建物を記録に残し始めた。そしてこのほど、「アメリカン・ビューティー:大恐慌前のデトロイトにおける豪奢な建築」というシリーズにまとめた(アメリカン・ビューティーとは、直接的には、建築家カーンがAmerican Electrical Heater社のために設計し、1908年に建設されたビル「アメリカン・ビューティー・アイロン」を指している。このビルは、ジャーメイン氏が撮影する機会のないまま、2012年8月に取り壊された)。

ジャーメイン氏は、自らの作品シリーズについて以下のように述べている。

これらの建物は、かつて、単なる実用的なデザインでは物足りないとされた時代があったことを思い出させてくれる。工場でさえ、有名な「ポワビック・タイル」で装飾されており、スタイリッシュで、建築方法も革新的なものだった。

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「リープラザ」1929年建築。

「アメリカン・ビューティー」はサンフランシスコのメリディアン・ギャラリーで展示され、10月20日の日曜日にクロージングイベントが行われた。

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デイヴィッド・ホイットニー・ビルディング、1915年建築(改装中

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ベルアイル水族館、1904年建築。建築家はアルバート・カーン(2012年に再オープンした)

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イースタウン劇場。1930年建築

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イースタウン劇場内部。1930年建築

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ファーウェル・ビルディング。1915年建築。

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ハイランドパーク警察署。1917年建築。2012年に取り壊された。

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ミシガン劇場。1926年建築。現在は取り壊され、駐車場になっている。

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ヴァニティ舞踏場。1929年建築。

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自動車コーチビルダーFisher Body社の工場第21棟。1919年建築。建築家はアルバート・カーン。

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フォード・モーター・カンパニー「モデルT」本部、1910年建築。建築家はアルバート・カーンとエドワード・グレイ。

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ジャーマンハウス。1928年建築。

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ブック・キャディラック・ホテルの地下。1924年建築。改装され再オープンした。

[Kate Abbey-Lambertz(English) 日本語版:ガリレオ]

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