母親をメキシコに強制送還された14歳少女「私はここで闘い続ける」

「私はここで闘い続けます。私は母のために、同じ目にあう他の家族のために闘い続けます」

アメリカ・アリゾナ州フェニックスで2月9日、連邦移民・関税執行局(ICE)に拘束され、メキシコに強制送還されたメキシコ出身の不法移民の女性グアダルペ・ルピータ・ガルシア・デラヨスさん(36)の娘ジャクリーン・ラヨス・ガルシアさん(14)がスピーチし、悲痛な心境を明かした。

ジャクリーンさんは母親が強制送還された直後のスピーチで、「母を擁護し、他の家族が自分たちのように離ればなれにならないように闘う」と誓った。

アメリカ国民のジャクリーンさんは、9日にアリゾナ州フェニックスで母親のガルシアさんから引き離された。ガルシアさんは、8日に定期的な在留資格確認のため、アメリカ連邦移民・関税執行局(ICE)に出頭して拘束された

「世の中がこんな有様になってしまったのを目にしてると、特に新しい大統領になってから、世の中にはたくさんの憎しみがあるんだと目にしてると、とても悲しくなってきます」と、ジャクリーンさんは報道陣と不法移民を擁護する活動家たちの前で語った。「バンに乗った母を見たときは、言葉になりませんでした。本当に心が萎えてしまいました。母は本当に心優しい人で、誰かを傷つけることはありません。みんなが母を愛し、母は家族のようにみんなに接します。母は本当に心の広い人です」

ガルシアさんは、メキシコで生まれ、14歳のときにアメリカに来た。2人の子供を持つグアダルペさんは、2009年に職場で不法移民の一斉摘発を受けICEに拘束された。ガルシアさんは、正式な書類手続きをせずに就労するため、社会保障番号を偽装使用した罪(アリゾナ州法では重大犯罪とされる)で有罪判決を受けた。有罪判決の一環で、グアダルペさんは、定期的にICEに確認のため出頭するように言われていた。

ジャクリーンさんは、涙をこらえて母親についてこう語った。「母は、私たちを養うために働いていただけなのに、連れて行くなんて本当に不公平だと思います。そして誰も、決して誰も、母親を連れて行かれるという苦しみを、スーツケースに荷物を詰めるという苦しみを味わってはいけません。『この服要るかしら。ああ、あの服は必要ね』などと言って、強制送還される母親の服を選ぶことなど、誰もやってはいけません。母親のスーツケースを詰めることなんて、誰もやってはいけないのです」

そしてジャクリーンさんは、このまま沈黙するつもりはないと誓った。

「私はここで闘い続けます。私は母のために、同じ目にあう他の家族のために闘い続けます」

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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