デパート1階の化粧品売り場、抵抗あるのは私だけ?

すっぴん日記 第17話
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Arisa Ido

9月17日 日曜日  天気:雨 肌:しとしとしている

雨の中、銀座の街を歩いていた。

雨を避けようと、デパートの中に急いで入った。

そこには、よく見る光景が広がった。

大きな瞳で何かを訴えかける女性のポスターが並べられた化粧品売り場だ。

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Getty Images/iStockphoto

化粧品売り場がデパートの1階にある理由を知っているだろうか。

ネットで幾つかの記事を読んでみると、大きく分けて2つの理由があるようだ。

1つは、消臭対策。化粧品売り場には匂いが強い香水も並んでいる。匂いがうまく逃げられるように出入り口が多い1階に置いているらしい。

もう一つの理由は、お客さんを集めるためだ。化粧品は、デパートのメインターゲットである女性が親しみやすい商品だ。おしゃれに敏感な女性の「必需品」でもある。

そこで、1階で女性の心をキャッチし、そのまま他のフロアへ誘導しているようだ。

しかし、私はデパートであまり化粧品を買ったことがない。ほとんどそのフロアをスルーして、別の目的地へ向かう。他の女性がどれくらい同じ行動パターンをしているのかはわからない。実際に、百貨店の売り上げが低調だと言われているが、化粧品はインバウンド需要もあり業績は好調だという

なぜ私が、デパートで化粧品を買うのをためらうかというと、理由は2つある。

1つは、単純に値段が高いからだ。デパートに並べられている商品はほとんどがハイブランドである。

広告費に莫大なお金をかけ、パッケージングもまるで宝物でも包むかのようなパッケージングを施している。つまり、商品自体にもお金がかかっているのだが、それ以外の部分も含めて高い値段が定められている。

どうしてもそのブランドの商品を買いたい場合は、出張が多い家族に頼んで免税店で買ってもらっている。普段は、ドラッグストアや無印良品などで買いそろえている。

2つ目は、美容部員の完璧なメイクに気負いしてしまうから。そして、おそらくこれが一番の理由だ。

前の日記でも書いたように、私は普段メイクにお金をかけていないし、いろいろなメイクに挑戦することも少なかった。それより、服に投資した。東京の「完璧メイク」の女性と比べれば、普段のメイクは圧倒的に薄い。

そんなほぼ「無防備」な私が、"完全武装"した美容部員が集まるフロアに放たれるのは抵抗がある。

できれば誰にも邪魔されずに商品をゆっくり見たいし、自分の「無防備さ」を見せつけられたくない。

そんな思いから、1階はなるべく避けるようになった。

女性の心を鷲掴みにするために1階に設置された化粧品売り場。私はむしろ、抵抗がある。

◇◇◇

ハフポスト日本版でエディターとして働く私(27歳)は、2017年9月いっぱいを「ノーメイク」で過ごしました。仕事も、プライベートも、あえてメイクを塗らないことで見えてきた世界を、1カ月間少しずつ書き留めていきました。これから平日朝7時ごろ、順次公開していきます。

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