元NBA選手のデニス・ロッドマン氏が、ロシアを訪れて身柄を拘束されているWNBAのブリトニー・グライナー選手の解放交渉にあたるとNBCに明かした。
ロッドマン氏は8月21日、ワシントンD.C.で、ロシアへの渡航許可証が発行されたと説明。
「あの子を助けるためにロシアに行く許可を得た」「今週行くつもりです」と話した。
金正恩氏と親しい関係を築いてきたロッドマン氏
グライナー選手は、WNBAのオフシーズンにロシアのチームでプレーしていたが、2月に入国した際に、同国では違法とされている大麻成分入りの電子タバコカートリッジを所持していたとして逮捕された。
そのグライナー選手の解放のために訪露するというロッドマン氏。非公式の外交交渉に当たるのは、今回が初めてではない。
ロッドマン氏は2013年、北朝鮮を訪れて最高指導者の金正恩氏と平壌でバスケットボールの試合を観戦。それ以来、何度も訪朝して金氏と親交を深めてきた。
さらに、北朝鮮で拘束されていたアメリカ人宣教ケネス・ベ氏解放への関与でも注目された。
ベ氏は、北朝鮮で政府の転覆を図ったとして2013年に15年の強制労働が言い渡された。
ロッドマン氏は2013年5月に「私が『キム』と呼ぶ北朝鮮の最高指導者に、ケネス・ベを自由にするよう求める」とツイートした。しかしその後に発言を撤回。9月の訪朝した時には「ケネス・ベ氏の解放交渉のために北朝鮮に行く訳ではない」と述べた。
ロッドマン氏はロシアのプーチン大統領についても好意的な発言をしている。2014年にバスケットの試合でモスクワを訪れた後、プーチン氏について「いいやつだ」とFOXビジネスに述べている。
一方、ロッドマン氏は2019年にバーで男性を平手打ちして起訴されるなど、近年複数の問題を起こしている。
ロッドマン氏の今後の行動が注目されるが、AP通信によると、グライナー選手と元海兵隊員のポール・ウィラ氏を捕虜交換で解放させる可能性もあるという。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。