「データジャーナリズム・アワード 2014」の受賞事例2選ーー調査報道とデータビジュアライゼーション

世界中の報道メディア機関の編集者ネットワーク 「Global Editors Network(GEN)」が主催する「Data Journalism Awards 2014」の受賞事例を紹介します。
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世界中の報道メディア機関の編集者ネットワーク 「Global Editors Network(GEN)」が主催する「Data Journalism Awards 2014」の受賞事例を紹介します。

このアワードへのノミネートが最多だったのは、調査報道をおこなう非営利メディア「プロパブリカ」で13事例。次いで、ニューヨーク・タイムズが12事例と続きました。

すでに各部門の受賞メディア・事例が出ています。そこで今回は、データの収集・分析から新しい事実を浮かび上がらせる調査報道に対する「Best Data-driven Investigation」を受賞したワシントン・ポストの事例と、データビジュアライゼーションの最優秀事例の「Best Data Visualization」に選出されたニューヨーク・タイムズの事例を紹介します。

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このワシントン・ポストの記事は、タックス・リーエン(tax lien=租税を先取特する権利)に関するもの。つまり、税金を滞納している人の財産を差し押さえられた人や、その権利を買った投資家などのストーリーです。

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ワシントンD.C.において、どこで滞納処分が起きているのかも分かりやすいです。2005年以来、509件もあり、このシリーズでは一部の事例に焦点を当てています。個人や企業のストーリー、グラフィック、写真などを用いながら、タックス・リーエンを売買する企業の疑義や住民を守ることができない法制度についても迫ります。

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ニューヨーク・タイムズのこのデータビジュアライゼーション事例は2013年夏に公開されたもの。 2002年1月1日〜2013年12月31日という3期12年にわたりニューヨーク市長を務めたマイケル・ブルームバーグ氏の在任期間にどれだけまちが変化したのかをビジュアライゼーションしたのです。

赤く表示されているのが、在職中に新たに建てられた建設物。高層ビルも多くみられます。また、4割ほどの地域を再区分するなど、大きな動きもビジュアライゼーションのおかげで確認しやすくなっています。

さまざまな地区のビフォーアフターを写真とビジュアライゼーションでみることができ、東京のこれからの都市計画などにもこのようなビジュアライゼーションが活用されることを楽しみにしたいです。

今回は2つの事例の紹介でしたが、ほかにも7つの受賞事例が発表されています。関心を寄せる方はぜひ、Data Journalism Awards 2014のサイトをチェックしてみてはいかがでしょうか。