自分たちの土地でダコタ・アクセス・パイプラインの建設に反対し続けているデモ参加者たち。
ノースダコタ州のスタンディングロック・スー族居留地で「ダコタ・アクセス・パイプライン」建設に抗議している人々は、退役軍人たちの大きな支援を受けることになる。
ダコタ・アクセス・パイプラインは、石油パイプライン会社「エナジー・トランスファー・パートナーズがノースダコタ州からイリノイ州までをつなぐ1172マイル(約1886キロ)のパイプラインを建設するプロジェクトだ。建設ルート近くの居留地に住むアメリカ先住民スタンディングロック・スー族は、水源のミズーリ川が汚染されることを懸念し抗議デモを続けている。
Facebookページによると、2000人以上の退役軍人が、デモ参加者たちを守るために12月4日から7日にかけて「人間の盾」として行動することに同意している。11月29日、彼らは「スタンディングロックを支援する退役軍人たち」という運動を開始した。ダコタ・アクセス・パイプラインの建設をめぐり、数カ月にわたってデモ参加者たちと警察が衝突を繰り返してきたことを受けて、退役軍人たちが立ち上げた運動だ。
このグループが計画を発表したのと同日、当局はデモ参加者に罰金を課したり、拠点にしているキャンプへの物資の供給を妨害すると警告した。その後当局はこの警告を取り下げたが、ノースダコタ州のジャック・ダーリンプル知事は28日、「悪天候が予想される」ため即時退去命令を発した。この命令は依然として有効となっている。
しかデモ参加者たちはCBSに対し、自分たちは動かないと述べた。地域コミュニティの人々は、4つの州にまたがって1日に47万バレルの石油を輸送するこの37億8000万ドル(約4290億円)のパイプラインが、主要な水源を汚染し、先祖の墓地や聖なる祈りの土地を破壊するのではないかと懸念している。ガーディアン紙は、建設業者はすでに一部の文化遺産を破壊してしまったと報告している。抗議を行うエイモス・クック氏は取材に対し、「自分たちがここに来た目的を達成するまでは、どこにも行くつもりはない」と述べた。
退役軍人たちは、陸軍がスー族に対して定めた退去期限の12月5日の前後を通して抗議を行う。彼らのFacebookのイベントページでは、同グループの目的は「我々の国を支援」し、「国内で行われているこの野蛮な不正を止める」ことだと述べられている。抗議は非暴力的に行われるが、デモ参加者たちが警察の攻撃によって負傷していることから、参加者には防護服、ガスマスク、耳栓、射撃用防音機などを持ち寄るよう呼びかけられている。麻薬、アルコール、武器の持ち込みは認められない。
また「スタンディングロックを支援する退役軍人たち」は、11月上旬にクラウドファンディングサイト「GoFundMe」に募金ページを立ち上げており、デモ参加者に食料や移動手段、必要物資を提供するための寄付を募っている。
彼らの寄付についての詳細はこちらから。
ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。
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