育休中の社員が大学で学び、キャリアアップを目指す。ダイキン工業と阪大がスタート

大学の保育室に子どもを預け、希望した社員が組織の課題解決や経営学の視点を学べるという。
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Kohei Hara via Getty Images

育児休暇中の社員が、大学の授業を受けられるというユニークな取り組みを始めると、ダイキン工業が発表した。大阪大学との共同事業「キャリアアップ支援プログラム」だ。

阪大の人間科学部と工学研究科の授業が対象。2019年度の秋・冬学期中(10月~2020年3月)から実施する。

同期間の全期間、もしくは一部期間に育休を取得する予定の社員のうち、男女関わらず希望した社員が阪大の「科目等履修生」として、自ら選択した授業を受けられる。ダイキン工業によると、対象社員60人のうち、希望した女性社員9人が受講予定という。阪大の一時預かり保育室に子どもを預けることができる。

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大阪大学
阪大ホームページ

広報グループの担当者によると、同社では社員が育休から早く仕事に復帰できるよう、社員の保育所探しをサポートしたり、保育所やベビーシッターの費用を負担したりしてきた。復帰後も、事情に応じて柔軟に働けるよう、フレックス制度などを充実させてきたという。

しかし、それでも保育所がなかなか見つからないなどで早期の復帰が難しい社員もいたため、「社員がキャリアについて考え続けられるよう、週に1時間でも2時間でも学ぶ機会をつくりたいと考えた」という。

人間科学部の授業には、社会学や心理学が含まれ、企業内の人間関係や組織で起きる問題を解決する能力を養う狙いがある。工学研究科の授業では、新しい研究開発や経営学的な視点を学ぶという。

同社の女性管理職の比率は5.3%。2020年に10%にすることを目指しているという。