CSRとCSVの本質的な違いは何か?

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2015年1月号)に「CSV経営」の特集が載った。国内外の企業でCSV(共有価値の創造)が浸透しているからであろうか。
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「本業で社会的課題を解決する」は同じだが・・・・・

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2015年1月号)に「CSV経営」の特集が載った。国内外の企業でCSV(共有価値の創造)が浸透しているからであろうか。

このCSVは米国ハーバード大学のポーター教授が2011年に提唱した概念で、本業で社会的課題を解決することにより、経済価値と社会価値を同時に創造しようとするビジネス戦略である。

簡単に言えば、CSVとは"社会的課題解決のビジネス化"である。本業外のフィランソロピーや単なる社会貢献では、社会変革やイノベーションは起こせない、と教授は指摘する。この点については賛同できる。

しかし、企業がCSVだけに注目すると、企業の意思決定や事業活動の結果に対して社会的責任を果たす「本来のCSR」が軽視されかねない。

CSRとCSVは同時に実践すべきである。ただし、そのためには下表に示す両者の本質的な違いを十分に理解することが不可欠である。いかがであろうか?

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株式会社ニッセイ基礎研究所

保険研究部 上席研究員

(2014年12月16日「研究員の眼」より転載)